成人式は母を思い出す日
15年前、私は成人式に出席しました。15年前というとすごく昔のことに感じるけれど、私の感覚だとほんの数年前のできごとのような気がするから不思議。
私の住んでいる地域は、コミュニティーセンターで市内の新成人がみんな集まる成人式です。同じ中学校の友人だけでなく、塾やアルバイトが一緒の市内の友人たちとも会えるのでこのスタイルには感謝。
今はあまりいなくなってしまったけれど、当時は結構地元に友人がいたので楽しいひとときを過ごせました。
成人式には真っ赤な振袖を着て参加した私。赤の振袖は定番なのかたくさんいましたね。友人は、黒の振袖をかっこよく着こなしていたのを覚えています。極妻っぽい雰囲気がすごくかっこよかった。
今も振袖をレンタルする家庭が多いですよね。今年の成人式は昨年のトラブルから母親が着た振袖を着るというのが多かったみたい。安心だし、お母様も嬉しいですよね。定番化されるような気もする。
私の真っ赤な振袖は、母が購入してくれたものでした。ふと、あの頃の気持ちを書きたくなったので綴ります。
ピンクの振袖しか頭になかった私
当時の私はピンクが大好きで、洋服も小物もピンクばかりを選んでいました。神戸や名古屋の女性に憧れていたんですよね。
髪の毛は名古屋巻き。キラキラしているものやブランド物が大好き。と言っても、ブランド物は高くて買えないので似たようなデザインのものを買って使っていました。
エルメスとシャネルが可愛くて「いつかたくさん買いたい!」と思っていたな。今は全然興味なくなってしまいました。
こんな私は、振袖も絶対にピンクがいい!と母に伝えてレンタル屋さんに行きました。ところが、行くのが少し遅かったのでしょう。ピンクの振袖は、全て契約が済んでいて試着すらできず。
めちゃくちゃ悲しかったです。ピンク以外の振袖は頭になかったので、母にこれは?あれは?とすすめられてもなんだかしっくりこなくて。ただ、1つだけ水色に小さい蝶々が飛んでいる振袖はすごくかわいいなと思ったんです。
合わせてみてもすごく良くて。母も店員さんも似合っているねと褒めてくれました。ただ、このときの私は、水色なんて男性みたいで嫌だと決めつけていたんですよね。馬鹿ですよ、本当に。水色可愛いですよね。今となっては私の大好きな色の1つです。
だから褒められても「うーーーん」と渋りまくっていました。「もっと女の子っぽいのがいいです」とお願い。すると、店員さんが奥から1つの振袖を持ってきてくれました。これが真っ赤な振袖です。
真っ赤な振袖の購入を決断してくれた母
この真っ赤な振袖は、私も母も「わぁ…!」と声が出てしまったくらい素敵でした。腕を通して鏡を見ると本当に素敵で、ピンクがないならこれがいいなと思ったほど。母にも「これがいい!」と伝えました。
母も賛同してくれたのですが店員さんは「それが……」と。この振袖はレンタルではなかったんです。金額は30万円。私も母も固まりました。レンタルで済ます予定だったということもありますが、私が専門学校に通い、妹が高校に通っていたため、なかなか苦しい生活状況。30万円を即決なんてできません。
私は諦めようと思いました。家計が大変なのに高校受験で高い塾に通いたいとわがままを言い、結局志望校には落ちて滑り止めの私立高校に進学。高校卒業後は働くのかと親は思っていたら、専門学校に行きたいと言い出す私。
たくさんお金を使わせてしまいました。本当に金食い虫。今でもいろいろと後悔しています。
「30万円ならこの振袖は諦めるよ」と母に伝えました。それなのに、母は「これにしなさい。気に入ったんでしょ?1度きりの成人式だし、妹も着るかもしれないからいいのよ」と買ってくれました。30回の分割払いでした。
あれから15年経った今
振袖は実家に置いてあります。我が家は息子1人なので、今のところ子供に着させるという選択はありません。ただ、もう1人子供が欲しいと思っているので、もし娘が産まれたら可能性もありますね。
次に実家に行ったら振袖を久しぶりに見たいなと思います。あのときの感謝の気持ちを忘れがちで、母に対して冷たくしてしまうこともあるので反省。
そういえば、私の成人式から2年後、妹からは「なんで赤の振袖なんか選んだの?!」と言われてしまいました。
ブーブー文句を言いながらも着てくれてありがとう。母も嬉しかっただろうな。
成人式の時期が来るといつも思い出すこのエピソード。きっと死ぬまでこのことは忘れません。
お母さんありがとう。
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去年の今頃、こんなブログを書いたことを思い出しました。ブログはほとんど手付かずで、note中心に移行しようかなと考え中。上記の内容はブログ記事ですが、残しておきたいのでnoteに移しました。
当時、成人式の二次会幹事をやった私。若い頃は幹事やるのが好きで、いろんな飲み会幹事やってきました。
中学卒業ぶりの友人宅に電話をして、参加不参加をもう1人の幹事と聞いてまとめてお店の手配。普通の居酒屋でしたが、本当に楽しかった。
嬉しかったのは、当時不登校で中2くらいから全然顔を見ていなかった男の子が来てくれたこと。
当時よりもすごく元気そうで、すでに働いていて楽しい毎日を送っていると聞き、その場のみんなが喜んだのを覚えています。
成人を迎えたみなさま、おめでとうございます。
息子のために使わせていただきます!