桃太郎

月商1000万円から1億円になるまでにやったこと

こんにちは。


今日はイチナナキログラムが

「月商1000万円から1億円になるまでにやったこと」

を書いていこうと思います。


前提として、

1年間という短期間で月商が10倍にも成長したのは、

「インスタグラムというトレンドの波に乗れたこと」

「メンバーの頑張り」

という二つの要因が大きいです。


その上で私がCOOとして参画してから行なってきたことを具体的なエピソードを交えてお伝えできればと思います。


①Missionの策定

私がイチナナキログラムの経営に参画したのは創業から5ヶ月が経過した2017年11月1日。

この時既に会社の月商は約1000万円ほどありました。

会社の売上は一定あったものの、創業間もないこともあり、

組織のカルチャーはできあがっておらず、メンバーがバラバラな方向を向いていました。


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そこでMission(なぜこの会社をやっているのか)を策定し、社内に浸透させていきました。

正直自分のサラリーマン時代を振り返ってみると

「Missionとかいらなくね?w」みたいに思っていた時期もありました。

ただMissionが無いとメンバーから

「経営陣って何の為に会社をやっているの?」

「もしかしてお金稼ぎたいだけなの?」

という風に思われかねないです。

(実際Missionが社内に浸透していない時期に、このように思われていたこともありました)


メンバーが少ないうちは直接のコミュニケーションを取る機会も多いので創業者の考えが社内に浸透しやすいです。

ところが30名を超えてくる辺りのタイミングで、創業者の考えが社内に浸透し辛い状況が必ずやってきます。

その際メンバー全員が同じ方向を向けるように手助けてくれるのがMissionです。

面倒くさがらず、組織がスケールする手前のタイミングで決めておくことをオススメします。


鬼退治

余談ですが、桃太郎が鬼退治に行った本当の理由は、

「都に出て悪さをする鬼を懲らしめるため」という説が濃厚だそうです。

だとすると、桃太郎がイヌ・サル・キジをリクルーティングする際に使った

「吉備団子をやるから鬼退治についてきて欲しい」

というオファーはいけてないですね!

今の人手不足な時代、給料出すから入ってくれだけだと優秀な仲間は集まりません。

「僕は都に出て悪さをする鬼を何としても懲らしめたい。だから力を貸して欲しい」

といった具合に、「なぜ鬼退治をするのか?」をきちんと共有した上で

イヌ・サル・キジをリクルーティングすべきだったのではないでしょうか。(知らんけど)


②事業計画の策定(先5年分)

続いて行なったのが5年分の事業計画の策定。

売上が伸びれば伸びるほどキャッシュフローが厳しくなるビジネスモデルで、

年末年始の休暇期間中は売上の入金が滞ってしまうこともあり、

銀行の残高が100万円を割り込んでしまうタイミングもありました。


公庫や銀行からの融資だったり、VCやエンジェルからの調達だったり、

いざ受けたいというタイミングで作成すると結構時間がかかってしまうので、

余裕があるタイミングで、中長期の事業計画を作成しておく

というのがオススメです。

一度作っておけば修正しながら使い回しができますし、

自分の頭の中に描いている計画をエクセルに落とし込むことで、

頭の中を整理することにも繋がります。

実際に弊社もこの事業計画を使って日本政策金融公庫から融資を受けることができました。


事業計画のテンプレはカンムの八巻さんが公開されているものがあるので、

こちらをベースに自分達の事業用にカスタマイズして使うのがオススメです。
http://finance-startups.jp/2018/07/17/business-plan-template/


③主要KPIとアクションプランの策定

続いて行なったのが主要KPIの策定です。

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イチナナキログラムの事業を要素分解すると

売上=トランザクション×CVR×顧客単価×リピート率

という要素に分けられます。


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これら4つをKPIとして設定し、

「マーケティング」「メディア」「CS」という3職種に振り分け、

各チーム毎に具体的なアクションプランに落とし込みました。

これによって各メンバーが「What(何をやるか)」を考えることにリソースを割かず、

エグゼキューションに集中することができるようになります。


KPIと、それに伴うアクションプランの策定は非常に重要かつ、

市況の変化と共に変化していく可能性もある為、

スタートアップ経営者は定期的にチューニングしていく必要があります。


④採用計画の策定

KPIとアクションプランが定ったらそれを実行するチーム作りを進めます。

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未来の組織図を約1年分作成し、いつどのポジションを何名採用していくのか、年収イメージと共に具体的に記載していきます。


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ここで重要なのは職種毎のペルソナを徹底的に深掘りすることです。

ペルソナの深掘りによってどのどんな人物を採用すれば良いのか、

どんな媒体から採用すれば良いのかが明確になります。


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そして採用候補者のペルソナを特定できれば、

あとはその人たちを惹きつける採用ブランディングを行うだけです。


17kgもこの採用計画に沿って1年間で50名のメンバーをエージェントを使わずに採用できました。

※詳しくはこちらのnoteにまとめています。

優秀なメンバーを採用できたことが、会社の急成長の原動力になったと感じます。


⑤評価制度の策定

私はリクルートに半年ほど在籍していたのですが、評価制度の作り込みが素晴らしかったです。

弊社でもリクルートの評価制度をベースに「人材マネジメントポリシー」を作成し、

メンバーが高いモチベーションで働ける環境を整えました。

詳しくは以下のツイートでご紹介しています。



⑥事業の横展開

上記のことをやり切った結果、3ヶ月目には売上が3倍になっていました。

そこから更なる成長を目指す為に、

出た利益を全て新しいブランド作りに投資していきました。

具体的には17kgの事業モデルをマニュアル化し、洋服のテイストを変え、

様々なブランドを立ち上げ、若手を事業責任者に次々と抜擢していきました。


ここで意識したことは2つあって、

一つ目は「17kgの成功パターンを徹底的にパクる(TTP)」

二つ目は「撤退基準を明確にする」ということです。


特に二つ目は重要で、

3ヶ月間で目標のインスタグラムフォロワー数と売上に達しない場合は撤退

と決めていたので、

撤退時のリスクを最小限に留める形で新規事業に挑戦できました。


新しく事業を立ち上げることは意外と簡単ですが、

一度始めてしまった事業を止める決断は、

関わったメンバーのモチベーションを考えると難しいです。

事業立ち上げの段階から撤退基準を明示しておくことで、

万が一撤退となった場合のメンバーの納得度も変わってきますし、

何より期限が明確なのでメンバーのモチベーションも持続します。


上記方針に従って、10個程度挑戦したブランドのうち5つが収益化に至り、

一年後には17kg以外のブランドの売上構成比が会社全体の50%を占めるまでに成長しました。

一つのブランドだけではなく、複数ブランドを素早く展開できたことが、

会社の急成長に繋がったと感じています。


⑦議事録のフォーマット統一

意外と馬鹿にできないのが議事録のフォーマット統一です。

僕は会社を経営する中で、

「ミーティングの時間を極力減らしたい」

というポリシーを持っています。


ミーティングは目的意識を持って取り組まないと何となく時間を消費してしまいますし、

手を動かしていないにも関わらず、なんか仕事をした気になってしまう、

「スタートアップにとっての毒薬」

くらいに思っています。


議事録のフォーマットを社内で統一し、

前日にアジェンダを共有することによって、

当日の参加者を極力減らし、

限られた時間の中で効率的に情報共有ができるよう工夫できます。


フォーマットはこんな感じでネット上にも無料で転がっているので、

是非使いやすいものを探してみてください。
http://siland.jp/word/

ここは細かい施策のように見えて、

中長期で見ると大幅な時間の短縮に繋がるので、

議事録の運用がまだフワッとされている会社さんにはオススメです。


⑧プレスリリース、SNS、取材・イベント登壇を控える

実はイチナナキログラムは2018年の年末まで、

基本的にはステルスで事業を展開していました。


サービス自体は一部スタートアップ関係者には認知されていましたが、

プレスリリースを打ったり、

経営陣がSNSで発信したり、

取材・イベント登壇を受けることを控えてきました。


それどころか「コーポレートサイト」すら用意が無い状況です。

※2020年1月時点でコーポレートサイトがないです。いい加減作れって感じですよねw


このような方針を貫いていたのは、

「注目されて余計な敵を増やしたくない」

というのが一番の理由でした。


スタートアップというと、

無条件にプレスリリースを打って、

SNSで発信して、

取材・イベントは全て引き受ける、

というのが慣例になっているように感じています。


勿論、B向けの場合はサービス内容のPRになったり、

採用に繋がったり、メリットもたくさんありますが、

個人的には「ステルスでいける限りはステルス」というのが最適解な気がしています。


事実2019年のイチナナキログラムは積極的に露出して採用活動に力を入れましたが、

この1年間で競合の数がどっと増えたのも事実です。


2018年の時点で露出を増やしていたら、

もしかすると1年間で月商10倍というスピード感の成長は難しかったかもしれません。



以上8項目をざっくりまとめると

・重要だけど緊急度の低いものは早めに片付けておく

・やることをできる限りシンプルにする

・組織化、仕組み化を徹底する

・再現性を意識し、撤退基準を明確にし、事業を横展開していく

・広報PRによって無駄に敵を作らない

というのが会社を急成長させる上でのポイントだと思っています。


伸びているマーケットで戦うことが前提にはなりますが、

これらのステップを踏めば確実に会社は成長していくと考えています。


・KPI、アクションプランの策定

・事業計画の策定

・採用ブランディング、組織作り

などまるっと任せたいというスタートアップ経営者さんは、

Facebookメッセンジャー、TwitterのDM等で、

COO株式会社の秋山までご相談ください。



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本日はこの辺りで。

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