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集客エンタメ産業の社会的価値と文化芸術と

5月19日に、ぴあグループが創業50周年事業として開催したシンポジウム「集客エンタメ産業による日本再生の意義」に参加してきました。

集客エンタメの社会的価値における仮説ロジックモデル

日本政策投資銀行とぴあ総研による共同調査報告「集客エンタメ産業の社会的価値と、新たな地域貢献のあり方」では、集客エンタメの社会的価値について次の3つの観点に集約し、それぞれの仮説ロジックモデルが示されました。

① 地域にあつめる

https://corporate.pia.jp/csr/pia-soken/pdf/piasoken-dbj2022.pdf

② 地域につなげる

https://corporate.pia.jp/csr/pia-soken/pdf/piasoken-dbj2022.pdf

③ 地域をそだてる

https://corporate.pia.jp/csr/pia-soken/pdf/piasoken-dbj2022.pdf

調査報告書は以下よりダウンロードできます。

https://corporate.pia.jp/news/files/piasoken_dbj_20220520.pdf

このような整理を見ると、集客エンタメ産業への民間投資と、文化芸術への公的支援とのロジックはかなり近づいてきているのではないかという気がしてきます。産業は市場が、文化芸術は作品における本質的価値が中心にあるという大きな違いはあるにせよ、社会的価値を語る言葉は大きく変わらないのではないでしょうか。
今回のシンポジウムにおいても、スピーカーによっては「エンタメ」と「文化芸術」という言葉についてほぼ同義か、厳密な定義をせずに混同して使われていたように感じました。

担い手は誰なのか

このモデルを使って仕事をするのは誰になるのだろう?=これは誰に向けたシンポジウムなのか?というのは最後まで考えてしまった点です。集客エンタメに関わるすべての人、ということになるのでしょうか。私はたまたま事例調査の中でヒアリングに参加させていただいたので本イベントを知ったのですが、どのような方々が来場していたのか気になります。
個人的には「②地域につなげる」の価値にもっと着目していきたいところです。たとえばスポーツにおけるホームタウン構想の考え方は公立文化施設においても参考にできる点がたくさんあるのではないかと考えます。文化芸術界隈だけではなく、地域における様々なセクターを交えた議論の場を作ってみたいです。


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