水の都の市役所で名物課長に会ってきた
いま通っている社会構想大学院大学では、シティプロモーションという授業があり、最終課題ではフィールド自治体に対して政策提言をします。
昨年、私は4名でチームを組み、愛媛県西条市に活動人口創出のためのプロモーションについて提言を行いました。
そのご縁で西条市に先日訪問しました。西条市といえば、近年は住みたい田舎ベストランキングで若者世代部門を3連覇し、メディア露出もかなり多くなっています。その立役者である市役所のシティプロモーション課の名物課長柏木さんと、係長の田邊さんに、その時のお礼も兼ねてお会いしてきました。
ドキドキの訪問
担当教授に言われて来てみたものの、一人で市役所に乗り込むのは少々緊張。おずおずとシティプロモーション課を訪れると、柏木課長と田邊係長が気づいてすぐに出迎えてくれました。
美味しいものがたくさんある愛媛県に持っていけるような名物のない川崎の私は、一応全国区の知名度はあると信じて川崎大師のとんとこ飴を手土産に。われながらチョイスが微妙💦 もっと素敵な洋菓子とかにすればよかったかも。でもきっとご利益ありますんで・・・。
立ち寄る程度の気持ちで行ったにも関わらず、プレゼン資料などいろいろお見せいただき、現在力を入れている中高生向けのプロモーションについてお話を伺いました。
私たちは提案のひとつに、音楽を使ったインパクトのあるプロモーションと市民の巻き込み企画を入れていました。そのことがひとつのきっかけになって、地元出身の大学生シンガーソングライターのちゃんゆ胃の応援企画につながったとお話しいただきました。少しでも貢献できたならとてもうれしいことです。(できれば受注したかったけど笑)
次の目標は紅白!?
西条市は移住ランキングで1位を走り続けていることに飽き足らず、このちゃんゆ胃さんを応援し、市を挙げて紅白出場を目指すというのです。え、まじで?
目標、高っ!!
「移住一位だって、最初からできるとは思ってはいませんでしたが、考え抜いて努力してきました。ちゃんゆ胃の紅白出場も、夢で終わらせませんよ」
熱いぜ柏木課長・・・。
若い頃に聞いた音楽や盛り上がった記憶は、大人になっても思い出すもの。あの時みんなであの歌を歌ったねって、懐かしく故郷を想うに違いない。
住民の中には、そんな派手なことよりも、人口増のためにはもっと喫緊の課題に対応してほしいという声もあるそうだけど(もちろんやってるんですが)、いま若い世代に地域への愛着を作ることは10年後、20年後に活きてくる話。
移住が一位というのは一見いいことだけど、要は人口減少待ったなしで対策をしなくてはならない町だということ。住処だけ用意すればいいというものではない、本当にその土地を愛する人が集まる田舎を作りたいんだという理想を感じました。
オウンドメディアでの発信もユニークです。こちらの記事も市役所なら「寄付をお願いします」と《お願い》になりそうなものですが、こちらは課長が「寄付やってみた」。体張ってますね。
「座ってたらだめなんですよ」と、泥臭く市内を駆けまわり、どうやったら市内外の人に興味を持ってもらえるかということを常に考えている課長の情熱は、昨年画面越しにお会いした時よりも数倍パワーアップしている気が。
ていうか、私一人にそんなに熱く語らなくても・・・
「一人からでもLOVE SAIJOを伝えるのが我々の役目なので」
あ、ありがとうございます。西条市、なんかもう知らない土地の気がしません。
柏木課長は6月のイベントにも登壇されているそうですので気になる方はぜひどうぞ。講演タイトルがやばい。「悪魔的」笑
【愛媛県西条市】なぜ、「普通の田舎まち」が移住全国1位に輝いたのか? “悪魔的”営業力のヒミツ
レンタサイクルで市内一周
せっかくなのでお二人におすすめポイントを教えていただき、レンタサイクルで市内をぐるっと回ることに。
西条市が水の都と言われるゆえんは、自噴する豊富な湧水。市内のいたるところに「うちぬき」と呼ばれる湧水スポットがあります。実物を見られて感激。
シティプロモーション課のお二人に、名水百選にも選ばれているこの水で打ったおそば屋さんがあると聞いてランチはそこに決定。とにかく混むから早めに行った方がいいとのことだったので、11時すぎに行ったけれどすでに満席💦
四国といえばうどん文化のイメージがありますが、ここのお店の方は西条の水に惚れこんでどうしてもそば屋がしたくなって脱サラして移住されたそう。そのこだわり通り、清らかなのど越しが心地よく本当に美味しいお蕎麦でした。
海の方に自転車を走らせると、また湧水スポットが。
ここは港の一角なのですが、海の中から真水が湧き出ているという不思議なスポット。弘法大師が巡礼の際に杖で海中をたたいたら出てきたという伝説のあるお水だそう。お大師様がこんなところに・・・川崎大師の厄除け飴をもってきたのも何かのご縁だったに違いない(?)
奥にうちぬきがあり、飲めるようになっています。海の底からでているのにまろやかな真水の味。本当に不思議です。脳がバグります。
そしてまた自転車を走らせていると突如、軽井沢あたりにありそうなおしゃれスポット出現。
このエリア全体が「糸プロジェクト」として開発中で、現在は西条のおいしいものを売っている「いとまちマルシェ」と、イタリアンレストランなどが開業しています。今後は隈研吾設計のホテルが開業したり若手建築家によるおしゃれ住宅が建設されたりするらしい。おしゃれすぎる。
ここでお土産さがし。農産物とかほしくなるけどさすがに今回は買えないので、シティプロモーション課でおすすめされた成龍酒造の日本酒やお菓子などを購入。
そうこうしているうちに電車の時間が近づいてきたのでそろそろ駅に戻ります。
なんてことない細い水路の水ですらキレイでみとれてしまう。まさに水の都。
一応職業柄、文化施設も見に行きました。
この日は休館日で中には入れず。
外に貼ってあるポスターは7月公演のものが1枚。それまで主催公演とかないってことかな。大都市圏で毎日いたるところでコンサートが開かれている環境にいると、こうした地域差があることに鈍感になってしまう、ということに気づきました。複雑な気持ちです。
さて、駅前に戻って自転車を返却し、最後の観光スポットは駅直結の鉄道歴史パーク in SAIJO。
新幹線も通っていないこんなところになにゆえ鉄道博物館?と思うじゃないですか。
ところがなんと、新幹線の生みの親と言われる十河信二さんがここ西条の出身なのだそうです。十河さんの記念館も併設され、偉業が称えられています。
懐かしの新幹線は中に入ることもできます。客席に灰皿がついていて時代を感じました。
こちらの車内も入ることができます。
シティプロモーション課で、これぜひやって!と言われたことにトライ。
構内でコカ・コーラの瓶を購入。昔は電車の中で飲んでたのよね。
え?どうやって?
懐かしの電車も体験して大満喫の一日でした。
宿泊地の高松まではアンパンマン列車に乗って帰りました。
気が付けばすっかり西条市の宣伝に。
実は四国自体行くのが初めてで、今回は瀬戸内国際芸術祭とくっつけての訪問でした。のどかで楽しい四国、また来たいです。
そして遠くからLOVE SAIJO、応援してます!
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