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大人のためのおとぎ話…『赤いモレスキンの女』 を読んで

赤いモレスキンの女
アントワーヌ・ローラン 吉田洋之訳

あらすじ
書店主が拾ったバッグには、赤いモレスキンの手帳が入っていた。
男は離婚歴のある書店主。女は夫と死別した金箔職人。
見知らぬ二人を結ぶ赤い手帳と一冊の本。

感想
これはまさに大人のためのおとぎ話…!
拾ったバッグの持ち主に惹かれていくなんてこと、現実であるだろうか。
孤独な大人たちにこそおとぎ話は必要だったりするのかも。
個人的には、法学部を出て銀行員となり人生に絶望し書店主になったローランの姿に共感した。私は書店主になれていないけれど。
自分ではない誰かがなぜか気になり、その人を求めてしまう、不思議。
冬のパリを舞台にした物語、部屋で温かい紅茶を片手に楽しむ時間がとても幸せだった。


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