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「まことの歌」【詩】

まことの歌をだきしめて
生まれてきたはずのぼくたちが
まことの歌を歌えなくなるのは
時間が過酷すぎるからですか

いまぼくのまことの歌を
憶えているのは ふるさとだけ
あの讃岐山脈に
夏の日がのぼるたび
ぼくのまことの歌は
その詩を メロディを
ぼくのもとへと帰り来る

山のあなたへ捧ぐ
ぼくのまことの歌を
まだ知らぬ人へ捧ぐ
ぼくのまことの歌を

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