見出し画像

「虹」【詩】

地球の表面に
境界線が引かれた日
ぼくらは旅にでた
子供の頃にみたあの
大きくて美しい虹を
もういちどみたくて
いまでは
境界線より向こうがわにある虹の跡が
ぼくらの瞳にやきついている
ぼくらはこの
まったく平らな地球の表面を
どこまでも
どこまでも歩くのだ
近くにいけば
虹がみえなくなってしまうように
近くにいけば
境界線はみえなくなってしまうのだから

ぼくらはいま、どこに向かっているのだろう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?