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「美しいものたちの残骸」【詩】

夜空から
美しいものたちの残骸が降ってくる
ぼくは汽笛を聞きながら
帰れない時を知る

青春はどうしてこんなにも
もろくてまぶしいのだろう
まるで空からの
悲しい贈りもののように

手をかざせば
なにもかもすりぬけてゆく
美しいものたちは
今、醜い汚れとなって
ぼくの足下を濡らしてゆく

サヨウナラ
美しいものたち

サヨウナラ
ぼくの青春

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