マガジンのカバー画像

詩です。

315
自作の詩、または「詩のようなもの」をあつめました。
運営しているクリエイター

#人生

「B面」【詩】

にんげんの B面 ごつごつした表面にふれ だきしめたら 祭りばやしがきこえる それは せなか …

桑島明大
5か月前
24

「愛語2024」【詩】

「愛」は 「戦」の派生語ですか 争いつかれたホモ・サピエンスが ある日流した涙の名前ですか …

桑島明大
6か月前
33

「生きる」【詩】

こんな 暴力の世界で それでも 生きる ぼくには 友だちがいるから

桑島明大
7か月前
35

「卵」【詩】

卵であるとは どういうことか ひとつの 卵であるとは それはたとえば 大きな裁断機のまえで …

桑島明大
7か月前
32

「処理」【詩】

あなたは処理する わたしは育む あなたは処理する わたしは努める あなたは処理する わたし…

桑島明大
11か月前
21

「悲しみの道程」【詩】

人生を愉快なものだと 軽々しく言うんじゃない 悲しみと苦痛にみちているのが 生きるというこ…

桑島明大
2年前
18

「詩の花束」【詩】

ひとりの 年老いた教師が 冬のはじめの教室で 一篇の詩を生徒たちに語りきかせた 生徒たちはみな気怠るそうに よくとおるその声よりも 校庭のケヤキに暮らす 鳥の羽音をきいていた 季節はながれ 教師は永い旅にでた そのあたたかな春の日の朝 白い花で埋めつくされた柩には あの日生徒だったものたちの 涙のかわりに 詩の花束が 投げ入れられた また季節はながれ 生徒だったものたちは 父になり 母になった 生涯の旅をするものもあった 大学をでて 詩を書くものもあった それぞれの場所で

「瞬く間のドラマに」【詩】

戦争も 政治も 賄賂も 音楽も詩も たった一瞬のできごと あくびも おならも くしゃみも 春の…

桑島明大
2年前
7

「車掌」【詩】

愛を乗せて走る車両と 憎しみを乗せて走る車両の 二人の車掌は友人だった 彼らは鉄道会社の反…

桑島明大
2年前
13