ナンバンギセル:秋吉台の花
万葉集の巻10に作者未詳で寄草(草に寄せたる)という題詞で「道邊之乎花我下之思草今更尒何物可将念(道の辺の尾花が下の思ひ草今更々に何か思はむ)」という歌があります。
この「思い草」はナンバンギセルと考えられています。
ハマウツボ科でイネ科の植物の根に寄生しますのでギンリョウソウのように葉緑素を持ちませんが赤紫が色っぽいです。
秋吉台上はイネ科のススキの原なので盆明けから11月まで遊歩道で見かけることになります。
オオナンバンギセルといのもあります。
見た目に大きく萼(ガク)が尖っておらず花の縁がフリルになっている点が異なりますが台上にはありません。
台上の野草の多くはススキに日照を遮られるので遊歩道に出ざるを得ないのですが、ナンバンギセルは光合成が不要なので遊歩道で見かけるのその背後一面がナンバンギセルかと思うとちょっと怖いです。。
イネ科に寄生するのでサトウキビや米作に対しては害草なので「キレイ・カワイイ」だけでは済まないしたたかな野草です。
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