見出し画像

あらためてデザイン思考

もやもやデザイナーのAkiyoです。
いつも楽しく読んだ本の記録ばかりですが、今日はもやもやが一瞬晴れたその瞬間を描いてみたいと思います。
なんで「もやもやデザイナー」なんて言ってみたかというと、お仕事的に「もやもや」をインタビューさせていただいて、そこから何かをデザインしていくのがお仕事であるのと、私自身がほんとーにもやもやしています。ただしこの「もやもや」を楽しんでいるのですが。ひとつ何かがわかると、次またすぐに気になってそれが「もやもや」になるんですよね。
そして今回はデザイン思考にまつわるひとつの私なりの「もやもや」が晴れたのでせっかくなので文字にしてみます。

デザイン思考流行ってますよね。流行っているというか必要不可欠なものになってきたというか、最近はテスト的なものまで登場して、対策もとれちゃうのがこのデザイン思考です。
もともと、デザイナーがなんでそんな答えを出すんだろう?に着目して、デザイナーではない人が、デザイナーの考えていることが理解できるようになる&一緒に考えていくことができるために、自分たちデザイナーの頭の中の順番をプロセスとして表現したものがこのデザイン思考。いわば一緒に活動するためのグランドルールみたいな感覚です。前提条件とでも言いましょうか。MECEに考えるこうです!みたいな感じに、こういう原則で考えてみました!みたいな感じです。なので、あくまでも原則。

で、ここから私の「もやもや」の話をします。デザイン思考とデザイン自体はなので違うのですよね。この話は、10月11日に富士通が公開した『デザイン思考のテキストブック「Transformation by Design デジタルトランスフォーメーションに挑戦するデザイン戦略とサービスプランニング」』こちらに譲りますが、私の「もやもや」は「デザイナーってデザイン思考得意なんだっけ?」です。
答えではないですが、経験的に得意な人とそうでない人いると思います。もちろん理解はしているし(そもそもデザイナーの思考の一部だし)、プロセスの順番を辿ることにはあまり違和感はないです。でも、それを高速でアイデア出しに使っているか?というそんなことないなと思います。ぽんぽん思いついちゃうタイプもたくさんいますが、私の周りの人で、いつまでもスケッチブックが白紙の人もいるし、時間外にならないと。。。なんでタイプの人もたくさんいます。私自身も、「もやもや」している中である日ある日アウトプットに急にスイッチ入る感じな気がします。しばらく「もやもや」ストックの中にテーマをためておいて、なんかある瞬間にぽんぽん出てくる感じな気がします。もちろんワークショップとかで集中検討することもありますし、その際は一気に考えるのですがあくまで体操みたいなもので、そこから「もやもや」ストックに仲間入りさせて、アイデア出し本番を迎えるみたいなそんな感じです。

デザイナーはデザイン思考得意じゃないというと、なんだか不思議ですよね。でもデザインすることに、デザイン思考は一部の能力ということなだと気づきました。デザインするって、新しく何か概念を作ってそれを表現することまでなので、実に地道な気遣いの連続です。0.1ミリの世界の審美性だったり、あっと言わせる演出だったり、センスと片付けてしまわれがちですが、そここそに毎日の努力が詰まっているのも事実。その努力は思考とか関係ないことが多い部分です。発散と収束を繰り返すその道のりの中で、洗練させる技術、ここがデザイナーの領域なのかなと思います。

逆に、デザイン思考が得意!といういわゆるノンデザイナーの方もたくさんいらっしゃるということも、この気づきからストンと納得。いろんなプロフェッショナル性も持ちながらも、発散や収束、捉え直すという感覚に長けている方々ですね。そしてそれが高速に展開できる方も多いのじゃないでしょうか。ついつい迷路を楽しんでしまうデザイナーとは違って、スパッと突き進んでいくスタイルの方は、どう考えてもデザイン思考能力が高く出る?というか得意なんじゃないかなと思います。

デザイン思考がこれだけ広まってくれたおかげで、みんなのデザインに対する寛容度は間違いなく上がっているし、私たちが扱える分野も広がっています。でもなんかこう、その分デザイン自体が多様化しているので、自分の知らないところで色々なデザインが起こっていて、悩んでしまうこともしばしば。一緒に活動する仲間も、分野も本当に多岐にわたっています。そんな現場で、あらためてデザインでできること考えていかないとなと思っています。私の「もやもや」は尽きないけれど、世界を変えていきたいというのはどんな立場でも同じはず、デザイン思考という大きな流れも取り入れつつ(たとえ得意ではななくとも笑)自分ができるデザインを作っていきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?