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建築家の子育て記016 「育休とったら次女がものすごいパパっこになった」

 4月に5歳になった長女と、3月に1歳になった次女の2人の娘に囲まれて、仕事と育児の両立に奮闘しています。

 今回は、育休について。

タイミングは慣らし保育の期間

 4月。妻の育休も終わり、次女が保育園デビューするタイミングで、かねてより予定していた育休をとりました。

 期間はちょうど、保育園の慣らし保育の時期。

 おおよそ2週間という短い期間なので、特段、自慢できるようなものでもないのだけれど、慣らし保育の時期にどちらかが仕事を休めると、何かとスムーズです。

 慣らし保育の期間は保育時間も短くいので、さっき登園したと思ったら、もうお迎えの時間が迫ってる、みたいな感覚になります。当然、仕事をしている時間もものすごい限られるので、特に保育時間が短い最初の数日は完全に休みにしてしまった方が気が楽に。

 長女の時も同じように育休を取っていたので、次女の時もと準備をしていました。

全ての人に育休を!!

 育休、と言っても私の場合、建築設計事務所を営む個人事業主で雇用主側のため、雇用保険から支払われる育児休業給付金は当然、出ません。

 休んでも、生活の保証はない。どこにもない。

 これは声を大にして言いたいのだけれど、この制度、変えた方が良いと思います!!

 多様な働き方が認められてきて、後押しもされてきている昨今。

 フリーランスで働かれている方も多くなってくると思います。

 また、社会保険にしっかりと加入して支払っている企業ばかりではないという悲しい現実もあります。

 働き方によって、育児休業給付金がもらえないことがあるという現実。

 少しでも少子化を食い止めるためには、誰もが安心して育休を取得できるような制度に変えていかなくてはならないと思います。

 個人事業主や会社の役員も含めて、どのような働き方をしていても安心して出産と育児ができるように。保険制度を見直さなくてはならない時期に来ていると思います。

 これは国の制度なので、やはり国会議員の方々に議論していただかなくてはならないですよね。ちゃんと要望をあげたい。

 もちろん、育児休業の制度はあるのに、取得できないというのは言語道断。企業の大小に関わらず、経営陣が有能であれば、育休取得率100%は問題なく可能です。

 ちなみにうちの事務所は従業員3人の小さな事務所ですが、出産したスタッフは、産前産後の休暇とともに、育休も1年間しっかり取っています。


育休をとってよかったなと思うこと

 実際に育休をとってみて、やっぱりよかったな。必要だったなと強く思います。

 その理由を並べると大きく3つ。

1、娘との絆が強くなった
2、その後の生活のペースをつくる期間にできた
3、家族の中で「ありがとう」が増えた

1、娘との絆が強くなった
 
次女が生まれることによって、長女が寂しい思いをしないようにと、長女と接する時間を意識的に多くとっていました。私が長女担当、妻が次女担当みたいな感じで、ある程度役割分担をしながら。

 妹が生まれることを長女は本当に楽しみにしていたし、生まれた後もとても可愛がってくれているものの、今まではママもパパも独り占めしていた状況が一気に変わってしまうので、必ず寂しいという感情がでてくるはず。

 なので、長女に対して、ちゃんとパパはみているよ。パパはそばにいるよ。ということを言葉でも態度でも伝え続けていました。

 これはとても良かったなとと思う反面、私が次女と接する時間がどうしても少なくなってしまうということに。

 その出遅れをこの育休期間でしっかり挽回することができました。

 慣らし保育の時間は保育園にいるものの、そのほかの時間はほぼつきっきりで次女と関わっていたことで、次女の私に対する態度もはっきりと変化が出てきたように思います。

 それまでは、もちろんパパとして認識はしていてくれたものの、やはりどうしてもママにべったりだったのが、今ではすっかりパパっこに。

 後追いも妻にだけしていたのが、主に私を後追いするようになり、なんでもかんでもパパ、パパ、パパ。

 育休をとり、娘と向き合う時間をしっかりととれたことで、はっきりと娘との絆が強くなり、親子の信頼関係を築けたのを実感しました。


2、その後の生活のペースをつくる期間にできた 
 育休といっても、完全に仕事を休んでいたのは最初の2日間のみ。3日目からは、娘が慣らし保育で保育園にいっている時間だけ仕事をしていました。
 仕事に割り当てる時間は日によってまちまちでしたが、少ない時で2時間、多い時で5時間ほど。
 毎日少しずつでも仕事をしていることによって、いま事務所に依頼されている仕事の流れも把握できますし、スタッフに必要な作業をお願いすることもできます。

 これは、仕事から完全に離れてしまうということで感じるストレスを軽減してくれることと、仕事に完全復帰するときが非常にスムーズになるという利点があったと思います。

 またそれ以上に、妻も私も働きながら娘2人を育てていく。という新しい生活パターンに順応していくのに、必要な期間になったなと。その時々で仕事と育児家事のバランスをとっていく良い練習期間になりました。

 私が育休に入る前は、妻が育休を取得していたこともあって、仕事が7に対し育児家事が3くらいのバランスで生活をしていました。それが育休に入ると最初の2日間は仕事が0の育児家事が10に。それを徐々に仕事1に対して育児家事9にしたり、仕事2に対して育児家事8にしたり。
 最終的に仕事5に対して育児家事も5というところを基準に、妻と調整しながら4対6とか6対4のなかでバランスをとっていくことになります。

 その最適なバランスとそのバランスに慣れていくための期間としての育休。この期間があるからこそ、その後の生活が楽になるなと思います。


3、家族の中で「ありがとう」が増えた
 常日頃、育児や家事をすることに対して、お互いに「ありがとう」と言うことは大切にしています。

 やっぱり、その一言があるのとないのとでは、精神的な負担感が全く違うなと。

 私が育休に入る前は、妻が育休だったこともあり、どうしても育児も家事も妻の割合が増えていました。そうすると「ありがとう」を言うのは主に私ということになります。

 その後、私が育休に入れば、当然、育児も家事も私が担う時間が増えるので、妻が「ありがとう」を言うことが多くなりました。

 結果として「ありがとう」ということの機会がお互いに増えて、家族のなかでの「ありがとう」が多くなったと思います。

 これも育休の期間があったればこそだと感じます。


育休延長

 当初は慣らし保育の期間だけ。

 と考えていた育休ですが、結果として、予定よりも数日多く取得していました。

 慣らし保育もあとわずかというタイミングで、まさかの突発性発疹に。

 保育園に通い出したら、いつかは罹るということはわかっていたものの、まさか慣らし保育の間に罹患するとは。

 ということで、丸々4日高熱を出して、5日目にようやく落ち着き、再び登園することができたのが、発熱から6日目。
 顔の発疹がなかなかとれず、しばらく試合後のボクサーのような顔で登園していました。

 そんなこんなで、18日間にわたる育休でしたが、本当に価値のある時間を過ごすことができたなと思います。

 育休、誰もが取れる世の中になりますように!!!

読んでくださりありがとうございました。 いただいたサポートは全て『特定非営利活動法人全国ひとり親居住支援機構』の運営資金にまわり、母子家庭の居住支援を広めていくための活動に活用させていただきます。