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IMW「ビギル 勝利のホイッスル」見てきました。(ネタバレ少し有り)

はじめに


インディアンムービーウィーク、ヴィジャイ特集5本中の3本目。
「ビギル 勝利のホイッスル」を見てきました。
当初、スポーツものの映画ということであまり興味なかったんですが、「マジック」→「マスター」と見てきて外れがなかったので、これはタラパティ映画は間違いないと妙に確信してしまい、急遽参加。
平日だったのでまだ席があったのも助かりました。

ここからネタバレ混じりの感想

映画の前半がギャングの親子の絆のお話。
後半がガラッと変わって、サッカースポ根モノ。

前半、下町の住人から頼られているギャング・マイケル。



彼には女子サッカーチームの監督を務める友人がいた。
彼が、試合を控えたチームメンバーをつれてマイケルの住む町に、前泊でやってくる。
彼と二人、車で繰り出すが、途中バイクにのった荒くれ者たちが二人の車を取り囲んだ。
彼は、友人に車で待つようにいって、一人、持ち前の腕っぷしで彼らを次々と倒していく。
追い払って車に戻ると、運転席の友人は首をさされて……

友人は一命をとりとめたものの、絶対安静の状態。
監督無しではチームは試合に出ることは出来ず、彼は新しい監督を選ぶよう指示され、「ビギル」と名前を口にするのだった……。

そこで唐突に出てくる、サッカー試合のシーン。
ビギルと呼ばれた彼は、スタジアム全体の熱い視線を集め、期待通りに次々とゴールを決めていくスター選手だった。

そのビギルこそ、過去のマイケル。

訳あってサッカーを封印し、父親の家業を継いで地元のギャングとなった。

彼の過去を知らないチームメンバーは、大事な監督を危険にさらしたヤクザ野郎としてマイケルを目の敵に。
立場上、監督がいないと試合に出る事すらできないため、渋々彼の参加を受け入れるが、チームとマイケルの間にはみじんも心の交流はなかった。

そして迎えた第一試合。
監督がいないこともあってか、チームは苛立ち、メンバー同士が口争いをする始末。試合は散々な結果に。

マイケルは友人の育てたチームをなんとか優勝に導くべく、鬼監督となり、彼女たちに猛特訓をさせる。
やがて辛い特訓の中で、仲間同士の助け合いの気持ちが甦った彼女らは、次の試合までの間、練習で成長していく。

一方、マイケルはかつて同じメンバーとしてサッカーチームに所属していたが事情があってこなかった二人のメンバーに、出場してもらうよう説得に行く。

一人は、結婚し、完全に家庭に入ったメンバー。
夫は、女性は家の中にいるもの働きに出たり、夢を追うなどありえないという頭の固いタイプ。

もう一人は、振った相手に逆切れされ顔に薬品をかけられて以来、引きこもりになってしまったメンバー。
彼女をチームに合流させる前に、落とし前として、例の彼氏を連れてこさせ、思う存分怒りをぶつけろと言うマイケル。それに対して、彼女が示した答えが胸熱だった。

お約束の……

マイケルの過去のシーン。
急にマイケルと同じ顔だけどちょっと白髪交じりでどもり口調のギャングが、圧倒的な強さで敵を蹴散らすシーンから始まるのだけど。
まぁ事前にみていた情報でちらと映っていたんですが……
マイケルのお父さん役も、ヴィジャイさんですね。
親子で抱き合うシーンもあるんですけどね。

まさかYoutubeで以前たまたま見かけたイカしたおばあちゃんが出てくる曲が、この映画の劇中歌とは思わなった。

女子サッカーチームへの妨害は、ほぼマイケルが原因なんですよね。
メンバーは可哀想なんだけど。
拉致されてヤクうたれたり、試合中の妨害で足を折られたり。

スター映画なので、不幸なままで終わらないのでそこは安心して欲しいです。
中盤でてくるマイケルを狙う敵にも、大事な子供がいて、彼の前で親を殺したりはできないと見逃すシーンとか。

ビギルとしての過去を知るヒロインが、一度は恋人としていい感じだったのに、ビギルがサッカーをやめざるをえなくなった現場に居合わせてからは二人の仲がこじれて、ヒロインは何度も色んな人と結婚しようとしては失敗する。それを応援するようにからかうものの決して自分からよりを戻そうとしないマイケル。
最終的に、二人の仲を戻したのは女子サッカーチームを皆で勝利に導くと同じ目標で過ごした時間だったのかな、と。

映画三昧しているうちに、ビギルの内容だんだん他の映画とごっちゃになりかけて、この二人結局どうなったけ?と記憶が曖昧になったんですが、明確にゴールインしてましたわ……。

最後にある人の子供が、ビギルのようになりたいって笑顔になるところで物語が終わるのも、良かった。

いまならまだ日本語字幕付きのDVDは手に入るようです。

スポーツ映画ですが、
ギャングとその敵のあれこれが最終的にベースになっているので、
マイケルを妨害している真の犯人は誰か、
そしてその理由は……と後半に種明かしされていくと、
今まで優しい部分しか表にでていなかった人たちの裏の顔がじわじわとあぶりだされていく。
それはマイケルの父もそうなんだけど。

あとビギル時代の最後の試合で戦った敵方のエース、いわゆるちょっといじわるキャラポジションなんですが、彼がなんか後半でてきてえげつない事するのかなと思っていたら、意外とまじめに自分でサッカーチーム育てていたんだな、と。ただチームのメンバーが試合中にあえてぶつかったりとか、反則ぎりぎりな行為をしたのは、彼の指示なのか、その真犯人からの指示にさからえなかったからなのか、その辺りは不明。
口では憎まれ口たたいても、スポーツマンシップは汚さない人だと勝手に思っている。