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【空き家な人々と対談】困っている空き家があれば断らない。愛に溢れためぐみ不動産とは?

こんにちは、子育て広報の三輪です。

本日は、空き家買取専科OBでもある、めぐみ維新株式会社の代表取締役山河めぐみさんにお話しを伺いました。山河さんは2019年までの約3年間空き家買取専科で働き、2020年4月に独立してめぐみ不動産を立ち上げ、現在は静岡を中心に不動産の仲介や空き家の買取事業を行ってらっしゃいます。

今回はOBから見た空き家買取専科の印象や、空き家問題に対する思いを聞かせていただきました。

海が見える素敵なオフィスでお話を伺いました!

自己紹介

三輪)本日はよろしくお願いいたします。改めて自己紹介からお願いできますでしょうか。

山河)めぐみ維新株式会社(めぐみ不動産)代表取締役の山河めぐみです。よろしくお願いいたします。空き家買取専科では約3年働かせてもらって、その後独立をして現在3年目になります。現在の事業としては、不動産の仲介や売買を行っています。

オーナーさんからいただいたというパワーストーン。
めぐみ不動産のオフィスにはおしゃれな置物や絵画がたくさん。

三輪)これまでも色々な業種をご経験されたと伺っていますが、不動産業界で独立されようと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

めぐみ不動産立ち上げのきっかけ

山河)めぐみ不動産を立ち上げるまでのお話しをすると非常に長くなりますので(笑)少し割愛しながらお話しさせていただきます。

働き始めたのは、中学を卒業してからなので15歳の頃ですね。高校への進学をしなかったのは、中学3年生の終わりごろに患った精神面からくる拒食症です。病を抱えながらも、このままじゃダメだ、大人になるには仕事をして稼がなくちゃ!人として前向きに生きていきたいという気持ちやお金を稼ぎたいという思いがあったので、バイトや興味でもあったネイルの仕事をしていました。

22歳で結婚・妊娠を経てしばらく家に入ったのですが、子どもが2歳になった頃から元夫と別居をしたのもあり、やはり自分の力で稼ぎたいと思って、ネイルでの仕事を再開するべく“付け爪”のデザイン・製造業として独立しました。ネイルサロンで働くことは、決まった時間拘束される為小さい子どもの面倒を見ながらだと難しいのもあって、時間を拘束されにくい製造販売のできる業態としました。ネイル業では特許を取得したり静岡ビジネスプランコンテストに参加したりと活動していました。それが25歳くらいの頃ですね。

県知事褒賞受賞や静岡ビジネスプランコンテストにて最優秀賞受賞

三輪)特許を取られたり、スタッフさんも10名ほどいらっしゃったりと、ネイル業でもご活躍だったと思いますが、なぜ不動産業に移行されたんでしょうか?

空き家買取専科への入社

山河)実は不動産業で独立したいというのは、昔から考えていたんです。実家で両親が自動車修理業(労働所得)を営んでいる傍ら、アパート経営(不労所得)もしていたんです。子どもながらに不労所得って効率が良くていいなと思っていたんですね(笑)その影響もあって不動産業界というものには、昔から興味を持っていました。

そこで、将来不動産でも独立したい!と心に決めて、独立するなら絶対失敗しない不動産屋になりたい(廃業=息子を養えなくなるので)と思い、不動産業の全てを学びたいと思いました。ネイル業をしながらも先ずは大家業や賃貸業も挑戦をしていきました。大家業や賃貸業の後は、そもそも大家業はできる限り安く仕入れられる術を知った方がいいと思い買取再販をやってみたいと思っていたころに、ビジネスプランコンテストで出会ってからお世話になっているスイーツ社の玉木社長にお願いし、空き家買取専科で働かせてもらうことになったんです。独立前に不動産に関わる分野は全て挑戦しておきたいと思っていた私は、買取再販を学べる空き家買取専科にて働けることは願ってもいないチャンスでした。当時は学歴も資格もない状態だったので、気合で働かせてください!という勢いで社長にアプローチしたんですよね。

独立前:空き家買取専科で働いていたころ

山河)空き家買取専科で勤務して2年くらいしてから、仲介の仕事をしてみたくて、当時の上司に相談したところ、それであれば会社内で仲介の事業を始めたら?という意見をいただいたんです。この仲介事業の立ち上げからプレイヤーまでをさせてもらった経験が、とても勉強になった上に独立時もその経験をそのまま使わせていただきました。0から1を経験したので、非常に学ぶことが多かったし、独立してからもスムーズに経営できたのはこの経験があったからですね。

三輪)そうだったんですね。空き家買取専科で学んだことや良かったことなどをもう少し詳しく教えていただけますか?

空き家買取専科で働き学んだこと

山河)不動産営業マンは、疲弊するまで働くというイメージがあったのですが、空き家買取専科は、本当に事業の組み方がうまいと思いました。休みもきちんと取れて残業も少なく、でも給与はきちんともらえるという仕組みができていて、経営者として学べる点が多かったと感じます。

山河)同じ不動産業でも事業の組み方ひとつで、スタッフさんの疲弊度や働きやすさが変わってきたり、もちろん売上にも影響したりするので、経営者として【仕組み作り】はとても重要ということを勉強させてもらったと思います。

それから、買取再販の営業としても多くの案件を経験をさせてもらったので、知識と実績が積めたのはありがたかったです。空き家買取専科で学んだ経験やノウハウがあるから、めぐみ不動産ではどんな空き家物件でも扱えているのかなと思います。

三輪)「どんな空き家でも断らない」という思いがあるのはなぜでしょうか?空き家に対する思いも聞かせてください。

めぐみ不動産は「どんな空き家でも断らない」

山河)私自身、日本人らしい優しさを持って生きたいと思ってます。そもそも目の前で困っている人や問題を放っておくというのが嫌ですし、「静岡を元気にする!」という会社のモットーは静岡に対する愛情から来ているので、空き家問題に取り組むことで、不動産屋として不動産を通して静岡を元気にしていきたいと思っています。

それから、10年後には3軒に1軒が空き家になっているといわれていますが、空き家問題は所有している方の責任ではなく、そもそも政治やルールに影響されできた文化が積み重ねてきた結果だと思っています。新築思考が強い点や、人口減少の進行で、どうしても発生してしまった空き家問題や少子化問題は、これからの日本人が力を合わせて解決していくべき問題だと思います。

自分ひとりでは解決できない問題ばかりですが、少しずつ変えていきたいという思いと、空き家買取専科で学んだ経験を社会に使っていきたいという考えで、この問題に取り組んでいます。

山河)実際、ビジネス的な話をすると、困っている空き家物件を弊社で扱って、新たに買主さんへつなげられることができても、ほとんどの物件の売買価格が低いので、国から決められている不動産の仲介手数料だけでは、収益を上げにくいのが実情です。その法定手数料の仕組みで収益が上げにくい物件は取り扱いが難しいと感じる不動産屋さんも多いので、弊社では、他の仲介物件で収益を上げたり、買主さんにご理解いただいて技術料をいただいたりすることで、断らずに空き家物件を扱うことができています。理想は不動産屋の行った仲介手数料は技術料として掛かった労力分請求できるルールが出来たらと思ってます。

困っている空き家物件は、手続きが面倒だったり、売り先を探すのが難しいですが、私は必ず買い手が見つける事ができると思っています。

私は10年以上前から静岡で事業をしているので人脈が広いですし、投資家さんを探しやすいというのも強みかもしれませんね。手続きが面倒であっても何とかしてあげたいという愛情と、何とかできるノウハウがあるので、困っている空き家があれば相談しにきていただければ、真摯に向き合っていきたいと思います。

ただ私だけではやはり解決できない問題なので、同じような思いを持った方が増えれば、空き家問題を自分事としてとらえたり、近所の空き家を気に掛けたり、動いてくださる空き家オーナー様が増えたりするなと思います。活動を通して、別角度からも空き家問題や少子化問題に取り組む企業さんなど増えていったらいいなと思います。「静岡を元気にする!」をモットーにしためぐみ不動産では、空き家を1軒1軒解決していくことで、静岡を盛り上げ元気にしていきたいと思います。

三輪)ありがとうございました!「困っている空き家を断らない」という言い切られたお姿がとても印象的でした。これからも空き家問題に取り組む仲間として、一緒に頑張っていきましょう!

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