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「あのね」(詩)

君を分けてくれて
ありがとう

あのねぇ
君ってやつは
どうしていい人面でいてやれない
そこがいいと思う私は
笑い転げて喜んでいる

あのね
時々思い出すことは楽しい
今頃何を見ているか
想像することは楽しい
そんな話をそのうちできるかもしれないって
すごいことだよ

あのね
どう言ったって何が伝わったって
変わるかどうかは分からないし
正直重要なことではないの
君が私の話もきく気があること
それが大事なんだ

君は
君を私に
分けたつもりなんかちっとも無いっていうかもね
だけどたしかに
私を土に芽を出した影が
君の横顔をなぞっている
これは君だ
私にとってその一部が棲みついたんだって

どうか
これからもたくさん話をしよう
できるなら
またねと言い合えるひとでいて
この距離が大切なことを
私が忘れないように
分けてもらった君の横顔が萎れないような距離にいて


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