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「きらい きらい」の解説のような

結局いろいろ『嘘』で詩を書いて、
詩学舎に提出したのはこの詩でした。

最初の『覚めた眼』という表現が気に入っています。

その覚めた眼が嫌い
どこを歩いてきたのだか
長い足指に詰め込まれた泥も
寒い中 口から 鼻から吐き出される
燃えるような白い息も

嫌い
嫌い
言い募る私の
静かにできている手をとり
朝へ連れ立つ
潔さ

それが一番嫌い

あなたが置いていった全て
目に焼け染みた影ばかり
広がるように明けていく
包むように開いていく
朝に
立つひとりの私がいる

きらい

「きらい きらい」


好きで好きで仕方ない、好きなとこしかないわ、
というあなたを、
そんなに好きにさせておいて(勝手に好きになったんだけれどね)
さようならとは、
あなたってひとよ、と。

いっそきらいになれたらいい、
なんて一切思っていない。

言って満足するだけの詩でした。

でも分かりやすいかなぁ、とこの詩を持っていったのでした。


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