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今もどこかへ繋がっている_ドラえもん、そしてハイキューの映画の感想

昨日は、本当だったら絵本カフェくうねるんでの『絵本の読み語り合い会』に参加しているはずだったのですが、
長男がドラえもん好きの友人と一緒に新作の映画に行きたい!と言い出し、
どうせ私も観に行くからいいよ、行ってあげよう、ということに。

けれど、それがあれよあれよと一緒に行く友人が一人から三人に増え、
ちょっとひと悶着あったのですが、
無事次男も連れて、
公開二日目に行きました。

前回、前々回は物凄いひとで、
食べ物も物販もなかなか動けないような状況だったのですが、
昨日は思っていたよりも人が少なく、
それでも劇場の席は、
3分の2くらいは埋まっている状態でした。

これは私の個人的な感覚なのですが、
ドラえもんを観に来る層はやっぱり小さい子供連れの家族が多くて、
だからこそ小さな子が思わず出してしまう「これって何?」とか、
「怖い」と泣き出してしまうことに寛容な空気があって、
自分も保護者の立場なのに「ちょっと場違いな気が、、、」なんてくすぐったいような気持ちになります。

映画自体は、敵対勢力が出てくるということではなく、
(大きな災害のような敵は出てきますが)
“音楽でしかダメージを与えられない”ということがいい味付けになっていました。

そして原因とラストの大団円への道筋をつけた要因が、
両方とものび太くんのちょっとぐうたらな行動で、
結果としてミッカという少女の孤独を救い、
ロボットたちの目覚めを助け、
そして遠い遠い場所で生き延びてきた仲間への気付きを上げるという最高の引き寄せをしてしまう、
というお話のかたちがとてもやさしくて、
先生の心を受け継いで制作されているのだな、と感動してしまいました。

子供にはちょっと伝わり辛いSF要素が、
いつか大人になって見直すことがあったら二度目の驚きに生まれ変わるのだろう、と思うと、種まきの様子を見ているような楽しさもありました。

地球の音楽の歴史が、
他の星の音楽も混ざり合い生まれたもので、
それがやがて時を隔てた今になって、
双子の姉妹の孤独を救う結果に結びつくというのもよかったです。

あ、あと最初のオープニング映像、過去一番かっこよいものでした。

見終わって、
9歳の次男はちょっと途中退屈していたけれど、
長男たちは
「今までで一番のドラえもん映画だった!」
「僕、ちょっと泣いてしまいそうだった!」
と大興奮でした。

映画館で見知らぬ人と体験を共有することとは別の、
大切な友人と同じ映画を、隣同士に座って観るという体験をさせてあげられて良かったなと思います。
ドラ様々でした。



さらに前日の三月一日にも、
私は映画を観に行っていました。

タイトルは、
『ハイキュー ゴミ捨て場の決戦』

私、運動というものに苦手意識がありまして、
汗をかくのも、しんどいことを進んでやるのも、
上下関係とかも、とにかく体育会系というものが苦手です。

なので体育もできるかぎり休んでましたし、
(ふつうに体調不良でしたけどね、、、)
観戦もほぼしてきませんでした。

でも、この『ハイキュー』の映画を観て思い出しました。
なんでそんなに青春×スポーツを遠ざけてきたのかという理由。

胸が締め付けられるからです。
それも躊躇なく、あらん限りの圧力で。

『ハイキュー』というのはその名の通り排球、バレーボール部のお話です。
高校生。
身長がそこまで高くはない主人公が、
跳躍力や瞬発力、化け物のような吸収力で力をつけていき、
強豪校と戦い勝ち上がっていく、
という話?なんだと思うのですが、
正直主人公が苦手で、
私はアニメの一話を見終わるのが精一杯でした。
なので主人公側のチームメイトをあまりよく知りません。
主人公の名前が「しょうよう」君だということは知っていますが、
漢字変換はできません。
そんなわけで、今書いてみたあらすじ?も間違っているところがあると思います。(下手すると全部だったりして、、、)

それなのになんでこれを見ようと思ったのか。
それはとってもミーハーな理由で、
好きな声優さんが出ていたからです。
その声優さんの演じている役が、
この映画の影の主人公といっても過言ではない!ということと、
彼を見送るための映画だったのかもしれない、ということを聞いて、
それは見てみたい、と思ったのでした。

私の好きな声優さんの役柄は主人公側ではなく、
そのライバル関係の高校、音駒のチームの主将です。

最初は予習しなくてもいけるかぁ、と思っていたのですが、
「関係性の説明的なものはほぼないよ」というのを読み、
じゃあ、音駒の出ている回だけ見て行こう、と配信サイトでアニメを見始めました。
シーズン4まであるんですよ。
びっくりしたけれど、OVAもあるんですよ。
それ全部は見て行けない、、、
なので全部で10話くらい見ての鑑賞になりました。

観てみて、いや、本当に予習していってよかった!!と思いました。


さて、私の好きな声優さんの演じている人物、
音駒高校バレー部主将の黒尾鉄郎くんなのですが、
このひとがいい人過ぎて、、、
結局見始めたら声優さん関係なくこの人物がとても好きになっていました。

小さいころから引っ込み思案だった黒尾君は、
バレーボールと出会い、
近所に住んでいる現セッターの研磨くん(ひとつ下)を誘ってはバレーを練習し、
なんだかんだ、中学も高校も一緒の部に入りバレーをしていました。

黒尾君の入った音駒高校の部活の監督をしているおじいちゃんは、
彼がバレーを「楽しい!」と感じるはじまりをくれた人で、
その恩師が叶えたい『ゴミ捨て場の決戦』をなんとか自分たちの代で成就させたいと願って動いていくことになります。

恩師の若かりし頃、同じくバレーを通して友人関係を作った烏丸高校(主人公の高校)の前監督で、現監督のおじいちゃんと、
現役での試合ができなくなったあと、
互いの監督するバレー部を公式戦で戦わせる、
それが二人の共通の楽しみだったのです。
けれど、なかなかそれは叶わず。
結局、烏丸の方の監督は体調を顧みての引退となりました。
それでも、その孫が監督としてはいり、
ついに二つの高校は春高バレーの舞台でぶつかることに成ったのでした!
という。

そんな因縁というにはあたたかな関係性の両校。
公式戦でなければ何度か戦っていて、
それは今まで音駒の全勝でした。
けれどそこから烏丸のひとりひとりのメンバーがつよくなり、
そうなれるように尽力したひとりは、
確かに黒尾君だったのです。

自分たちだけでは叶えられない夢のために、
そしてバレーボールの楽しさを知ってほしい、
楽しさを知るためには強くなってもらえるように、
分け隔てなく技術を教えていくような黒尾君。

そんな彼に対して、
試合中に、試合後に、投げかけられる感想や感謝の言葉を、
輝くような笑顔で受け取っていく姿が、
彼の方は泣かないのに、
私たち観客のほうが泣いてしまっていました。

過去、
それを意図して撒いたわけではない種が、
それぞれの意志で芽吹いてゆき、
やがてその花のうつくしさを知る、というような状況が私は好きなようです。

孤独であったり、
苦痛の中であったりした過去、
それが自身では確認できないほどの未来であっても、
誰かを動かし、歓喜の瞬間を生んだのだとしたら、
そのときの過去をも救うのではないか、
と思ってしまうのです。

そういう繋がりが、感じられる映画でした。

それこそ、ドラえもんも。

まだ書いていないのですが、
『夜明けのすべて』も、そういうところに感動したのでした。
(これはまた別に書きたいと思っています)

二日続けての映画館での鑑賞はどうやらものすごく疲れたようで、
今日は一日寝てしまっていました。
それでも観てよかったです。

そんな私の次に見たい映画は配信にやってきた『ヴァチカンのエクソシスト』です笑


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