「ひとつぶ」(詩)
どんなに視界が靄がかっても
あなたのかたちはぴたりと
ひらくように
発つように
立っていた
白くぼやけた手さぐりの中
あなたはたおやかに手を振った
心に咲かせよるように
立ち場を入れ替えて入れ替えるように
身を与えていた
私の中を白く焼く
影をかぶって
中から白を食らう
あなたはひとつぶのまま
立っていた
どんなに視界が靄がかっても
あなたのかたちはぴたりと
ひらくように
発つように
立っていた
白くぼやけた手さぐりの中
あなたはたおやかに手を振った
心に咲かせよるように
立ち場を入れ替えて入れ替えるように
身を与えていた
私の中を白く焼く
影をかぶって
中から白を食らう
あなたはひとつぶのまま
立っていた