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「さよならという」(詩)

さようならという口を
さみしそうに見る

これは別れの挨拶ではない
私を割いて
別の道を行くその手に
供させてもらうための言葉

あなたが あなたの道を
生けますように

生きましたように

そこにひとりでは
いかせなかった証に
口にする言葉

だから私にも言って
さようならと

あなたの開きかけたる唇を
私は見ている

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