誰が死んでも涙を流す
あなたが死んだときと同じくらい
息を乱して
体を痺れさせて
どうしようもなく目を見開いて
泣く
あなたじゃない誰かの死も
針は穴をあけるものだと言いながら
息を切り刻むように
涙を落した
もう立たなくていいと
誰か言え
でも
あなたは言うのだろうな
針はあけた穴をふさぐのだと
糸もないのなら
その身を刺して
穴を増やしてまでも
私は泣く
誰が死んだって
あなたが死んだときが横切る
それが痛い
だけどその鮮度に
すこし救われる
無数の針が雨となって降り注ぐ
間に合わないと諦めてほしい
穴をあけて
穴をふさぐ
穴をあけて
身をていして
あなたの涙が
その針の芯を押す