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「夕暮れ」(詩)

夕暮れに染まる泣き顔は
ひたむきに明日を願っていた

止めることができないのならば
いっそ 留まりませんように

だけれど私の心の底のうんと暗い砂の下の
冷たい骨膜の細胞のひとつひとつは
止まれ、
止まれ、と叫んでいた

あれは 三つか四つ
私がまだ かみ様の懐を
出たり入ったりしていた頃の
陽の赤い時間の切望


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