『曙橋三叉路白鳳喫茶室にて』をご存知ですか

高尾滋先生の一番新しいコミックになります。

ひさしぶりの少年主人公。
その名は、金蓉さん。

彼は毎週金曜日の午後三時になると
銀座にある喫茶「白鳳堂」の二階の席に座ります。

そこで待ち人を待っているのだとか。

けれど今まで彼のもとに
待ち人が来たことはありません。

代わりに、
金蓉さんには相談事が舞い込みます。

人伝に噂は広まり、
そっと悩み事をもって人はやってきます。

けれど金蓉さんは言います。
「私は話を聞いただけです。
皆さん、ご自分で解決されたんです」
と。

それでも、金蓉さんは
話してみようと思わせる優しさがあります。

彼には、
悩んでいることに対して
「こうした方がいい」
ということはありません。
ただ、もつれたように見える問題の
どうしてもつれたのか
何が問題を起こしたのかを
解く後押しをしてくれます。


ちょっと安楽椅子探偵感があるかもしれません。
米澤穂信先生の小市民シリーズのような。
でも、
けして分類はミステリにはならないと思います。
謎、というよりも
心のすれ違いや
思うことのすれ違いを
どうやり過ごすかの道の見つけ方を
考えるお話なんだと思います。

今は一巻のみ発売中です。
二巻は秋頃なんだとか。
楽しみです。

アメブロにも書いています。


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