マガジンのカバー画像

詩、誌、氏

700
詩だ、と言い切れない。でもたしかに私の書いたもの。 短くて、要領は得ない文章のかたまりなのだと思う。 でも書きたくなるから、こうして出してしまう。
運営しているクリエイター

#わたし

「おばあちゃん、わたし」(詩)

まともな孫じゃなかった さいしょから まともであろうとする努力のあとなんて 見つけられなか…

とし総子
1か月前
11

「いきをおくる」(詩)

わたしはわたしをたのしむ わたしはわたしのたのしいを選ぶ もうその選択を恐れない わたしは…

とし総子
1年前
18

「上等なわたし」(詩)

わたしは いっぱいに元気じゃないけれど 弱っちくはないな 上等! 上等! 一級品 わたしは…

とし総子
1年前
13

「わたし」(詩)

わたしは曲がらない どれを置いて どれを持っていくのかは 決められる前に 決めていた わた…

とし総子
1年前
9

「指先」(詩)

わたしは私をしばるものが嫌い わたしをとどめるものも わたしの選択を あたかも与えてやると…

とし総子
1年前
8

「いしづえ」(詩)

わたしが 心に頷かれないことを 口にしてはいけない 鱗のように きらきらと 言葉は万の方向…

とし総子
1年前
10

「あげたい」(詩)

わたしが あげられるもの すべて あなたが うけとれるだけ すべて それが叶ったら この世の中のどこにもいけなくてもいい 咲く花の光すべて 澄む空のありったけのあたたかさ 凍える湖にひそむ 繊細な暗がりにも転がる 満ちた 孤独を あげられるものなら うけとってくれるなら 消滅の準備もいらない この胸から溶けだした愛すら引き寄せて 生きて 生きた いつかの明日で あなたが心をやさしく抱いていてくれるように もう息を切ってと寝転ぶ そのひとときまで この世界のうつくしさを約

「息をしてきた」(詩)

わたしは あなたに 息をしてきた くりかえし 星が降り くりかえし 大地は織られ 彼方はや…

とし総子
1年前
6

「わたしの絶望は」(詩)

わたしの絶望は 安っぽくてもよく光る にじむような その先端はやわらかで 赤も 青も 深く…

とし総子
1年前
6

「樹は滴の歌をきく」(詩)

わたしはいつも 泣きそうよ 望みの尽きないことについて 死を辿れない まわり道 せめて 迷…

とし総子
1年前
9

「降らせるもの」(詩)

あの日から ずっと わたしは (わたしたちは) 横たわるあなたに (あなたたちに) やわらか…

とし総子
1年前
10