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詩、誌、氏

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詩だ、と言い切れない。でもたしかに私の書いたもの。 短くて、要領は得ない文章のかたまりなのだと思う。 でも書きたくなるから、こうして出してしまう。
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#風

桜や春の印象を象った詩

春がもう終わろうとしているような気がして、 最近詩をよく書いているので、 ここへの一日一編…

とし総子
2か月前
12

「吹いた風に」(詩)

泣いたなら あなたのためになるのかしら 心は離れても身体をそばに寄せるのと 体は塵と消えて…

とし総子
4か月前
10

「風の中の茜」(詩)

赤猫を追いかけた あの道はもう無い 落ち葉が埋めて 雪が咲き 明るい地面を洗った季節 あの…

とし総子
7か月前
6

「こぼして」(詩)

あぁ からだが おもたい むねがつかれてしまってね とけいがゆっくりとすすんでくれるけれど…

とし総子
1年前
8

「うつろう」(詩)

あなたの涙に濡れたほほをさすった 風は 私が、ここで吹き飛ばした悲しみです

とし総子
1年前
8

「海を渡った風は」(詩)

とりかえしがきかないから あきらめて とりかえに走る 風は海を渡っても あなたの頬には届か…

とし総子
1年前
10

「過ぎ去っていく」(詩)

黒い雨雲が立ち 恐れをやわらげる あたたかな雨を降らせる 許しておあげ 預かっておあげ 心に余るもの 心を塞ぐものではないよ 風は吹き その触れるすべての色を調和に導いていく 抱いておあげ さすっておあげ 心にしか触れられないものだと 出会って理解するのだから やがて 降るものも吹くものも 通り過ぎたとき 貴方の足裏を叩く 小さな振動 芽吹くものを 受け入れる 育つことを 見つめていなさい そうしたら 必ず 摘む手を伸ばすか 貴方の耳は疑わずその脈動を知るでしょう

「バイバイ、バイバイ」(詩)

バイバイ、タランチュラ 大きな足を 振り上げて 明るい光の中で 堂々と 暗い 息を吐く バ…

とし総子
1年前
9

「首飾りをひとつ」(詩)

ゆったりとした 首飾りを編んで ポケットは空っぽ 足先に転がる いくつもの先の種を蹴って …

とし総子
1年前
5

「あなたの手」(詩)

あなたの手 別れに沈む 胸の中に引き込んで 忘れてしまえば 少しはこの温度をうつせるものか …

とし総子
1年前
10

「月の明るさ」(詩)

泣かないでと頬を包みながら しっかりと泣いているのは 私のほう あなたが大切にしていた月…

とし総子
1年前
12