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パスポートがない! オカンと17歳息子の珍道中 in フランス+スペイン〜旅立つまでのお話〜

こちらは

の続きです。

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推しのタケクボ観に行っちゃうぜ〜
と、1人ウキウキしていたオカンなんですが、とっても重要なことを忘れていました。

あーた、息子のパスポートがないんですわ!
(何やってんですかーって声が聞こえてきそうですね😅)

海外旅行でもっとも重要案件だってのに!!!!

日本のパスポートはあるんですけれど、息子アメリカ人だし、アメリカからパリに行くのに日本のパスポートだとおかしいでしょー。

質問:アメリカのパスポートって、どこで作るか知っていますか?

答えは郵便局! 上が郵便局のサイトです。

郵便局で作るんですよ。
それも16歳未満だと、窓口に両親揃っていかないと作れないというちょー面倒くさいシステム。

シングルマザーで旦那と揉めていたオカンは息子のパスポートを作るのにほんっとうに苦労しました。

親権に関してのゴタゴタは(↓)に書いてあるので興味のある方は読んで欲しいのですが、なんだかんだで100%オカンが息子の親権を取ることができて、旦那なしでもパスポートを作ることができたのでした。

さらに離婚したママ友曰く「16歳になったら1人でパスポートが作れる」とも聞いて、あら、あのときの吐くほど辛かった日々はなんだったんだーと思ったけど、じゃあ今回は息子一人で作れるんだね、だって17歳だし、と思ったらどうもそうでもないらしい。やっぱり片親でも保護者は必要だったのでした。

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え?
なんでもっと早くパスポート作らなかったんですか?

と思われますよね?

もともと郵便局で申請してから手元に郵送されるまで時間がかかっていたのが、パンデミックになってから、いちいち予約をしないといけない(それが半年先とかじゃないと取れないとママ友から連絡あり)、さらに申請してからもパスポートが届くのに半年近くかかると他のママ友から連絡があり(中には3ヵ月で取れた人もいますけど)、漠然と日本に帰ろうかと考えていたオカン的には

あ、もう間に合わない。

と、3月の時点で思ったのでした。

とはいえ、例えば急に親類が亡くなって日本へ帰らなきゃいけない、でもパスポートがない! という場合だったら緊急で作ってくれるし、実際にそういう機関があるから、実のところ、そんなに慌ててはいなかったのでした。

このサイト(↑:アメリカ政府のサイトです)を見て、うん、大丈夫だ、パスポートは旅行前までに作れる、と高をくくっていたのですがー、実際に電話してみたら「旅行の日の14日前にもう一度電話して」と言われたのでした。

8月8日にニューヨークを出るので、その14日前は7月の25日? 26日?
どちらかの日に電話をしたら……

あなた、とんでもないことになりましたよ!

「ニューヨークのオフィスは予約が一杯で、7月中には予約は取れない。今だったらワシントンDCにあるオフィスが開いている」

と、電話の向こうから男性の声。

え?
え?
え?

ワ、ワシントンDC???
確か列車でも4時間くらいかかる(バスだと6時間だったかな!)、ホワイトハウスがあるワシントンDC、ですか?

さっとこんな感じの距離です!

それも予約の日が、出発日の8月8日ですよ!!!

「あのね、JFK出るのが夕方の6時半なんだけど、間に合うの? それにその日行ったら確実にパスポートは取れるの?」
と聞いたら

「We don't know」だって!

わからんのかーい!!!!

「どうする? 今なら8時半の時間に予約が取れる」

えーっと、えっと、朝8時30分に行くってことは、前日の夜にDCに着かなきゃダメだ。ってことは1泊するってこと? どんなに遅くても12時にはDCを出ないと間に合わない……列車あるのか?

と電話しながらネットで調べていて。その間に、わたしの名前、息子の名前、オフィスに行ったときに伝える承認番号など伝えられていて。

ええ、正直プチパニック。

「ああ、キミが決めないから次に空いている時間は9時15分だよ」と電話の向こうから冷静な男性の声。

その時間、ざっと5分。
たった5分の間に45分も遅くなってしまった!!!

背に腹はかえられない。
だってパスポートがないと旅行に行けないんだもん。
9時15分に面接の予約をして、あとは野となれ、山となれ、だ。

なんで息子が16歳になった去年、パスポートを作らなかったろう。

なんで、なんで、なんで……とこのフレーズがぐるぐる廻る。
頭の中で後悔。

なんつー賭けをするんだろ。
ユーロはドルよりもややレートが高いし、夏のハイシーズンに旅行だから予算が幾らあっても足りないのに、なんで出発前からこんなてんやわんやなことやってんだよーーーー。

と、これまた後悔。

自分一人だったらいいけれど、息子を巻き込んでのことだし、確かに人生今まで「なんとかなっている」から今回もなんとかなるかもしれない。

けれど、けれど、間に合わなかったから????

その時点で支払った金額は、航空券とパリの最初の宿代だけ。
キャンセルしてもお金は返ってこないけれど、授業料として……は、た、高いな。
変わりにアリゾナとか、行ったことない州に行こうかな。

などと考えていたのであった。
ええ、ザ・諦めモード。

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しかし、世の中には思わぬビジネスがあるんです。

ということで、続く。

2006年生まれのアメリカ人とのハーフの男の子のいるシングルマザーです。日々限界突破でNY生活中。息子の反抗期が終わって新しいことを息子と考えています。