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『アメリカ黒人の歴史』4日目ブックカーバーチャレンジ

4日目ブックカーバーチャレンジの今日は『アメリカ黒人の歴史』

本田創造さんが出版されたのが1991年。
お弟子にあたる上杉忍さんが出版されたのが2013年。
この間に、黒人の歴史は大きく動きました。

あたしがハーレムに住もうと思ったきっかけは、アメリカの1920年代が好きで、モダンボーイ・モダンガールの頃。禁酒法時代で、アル・カポネに代表されるスーツにボリサリーノハットがかっこよくて。
もちろん、その頃のハーレム・ルネッサンス文化も好きだった。

でもハーレム生まれ育ちの黒人(アメリカ生まれ育ちの黒人=アメリカ黒人)と結婚して息子が産まれたことによって、お花畑ではいられないことを痛感して、できる限りアメリカの歴史や黒人の歴史の本を読んで勉強した。

3日目に紹介した『ワーキングプア』もそのうちの一冊。

その中で一番分かりやすかったのが、本田さんが書かれた『アメリカ黒人の歴史』。そしてオバマさんが大統領になったことにより、アメリカ黒人がどう変わったのかが追加されたのが、上杉さんが書かれた『アメリカ黒人の歴史』。

なんでこのような本を読んだのかというと、くどいようですが、息子のお父さんが、ハーレム生まれ育ちのアメリカ黒人(アフリカン=アメリカン)だから。日本に住んでいたらわからない、いや、ブラック・コミュニティーに住んでいないとわからない差別問題があるから。

息子がいくら「僕は日本人の血を引いていて、100%黒人じゃない!」と殺される前に叫んだところで意味はないんです。一滴でも黒人の血が入っていれば『黒人』に分類されるから。

1920年代に一世風靡したハーレム・ルネッサンスの寵児、ラングストン・ヒューズが自伝 The Big Sea に書いている(日本語訳あり)。

アメリカの歴史の負の遺産である奴隷制度にちゃんと対応していないから、アメリカ黒人達の不満と不安はいつまで経っても解決されない。
オバマさんが大統領になって、蓄積された負のエネルギーが100年分減ったかな〜と思っていたけれど、そんな簡単にはいかないことが、2020年になってもわかる。

これまた闇が深く。

この本以外にもアメリカの歴史についての本を数冊読んだけれど、とにかく一筋縄ではいかないことだけ、わかったという結論でした。

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今、全米を揺るがしている暴動も、こういった背景が元々あったから。

でも、今ではその暴動も違う方向へと向かっている。

BLACK LIVES MATTER
は、黒人の命だけが大切と言っているんじゃないくて、黒人の命も白人の命も、他の人種の命も「みんな平等に大切」ということ。



2006年生まれのアメリカ人とのハーフの男の子のいるシングルマザーです。日々限界突破でNY生活中。息子の反抗期が終わって新しいことを息子と考えています。