英語冠詞大講座

英語を扱う上で、冠詞は避けて通れない難題のうちのひとつだ。そしてそれは、単純にa/theの使い分けというだけではなく、無冠詞になっているときにどのような意味合いとなるのか、someやanyといった表現が使われることと比較するとどういった違いがあるのかといったことについて考えることでもある。本書は、その手引き書となるものである。

本書は、中級者〜上級者が冠詞について改めて考える上でポイントとなることを押さえている。諸外国語の特徴と比較しながら英語という言語が持つ冠詞の意味合いを解説しつつ、冠詞が持つ機能を説明するという流れだ。

ただ、これを読むことによって冠詞を完璧に使い分けられるかと言えば、そういうことではないだろう。化石化した表現や、実際には冠詞に分類するのが難しいaやtheなども存在するからだ(これについては本書でも触れられている)。

したがって本書は、ネイティブの冠詞感を探る本というよりも、実例から冠詞という品詞がどういった機能を持つかということについて書いた本であると言った方が正確かもしれない。


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