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初心者に最適!男鹿の空を飛ぼう!~寒風山パラグライダースクール~

男鹿市地域おこし協力隊でスポーツ振興の活動をしている水田悠介です。
男鹿市の魅力は何といってもジオパークに指定される自然!そんな自然豊かな男鹿の寒風山の空を飛んでみたいと思いませんか?
ということで、今回の記事では寒風山でパラグライダースクールを開校している小野寺久憲おのでらひさのりさんに取材をして、自分も実際にパラグライダーで男鹿の空を飛んでみました!


まずは寒風山パラグライダースクール校長でNPO法人日本パラグライダー協会の会長でもある小野寺さんへのインタビューから!

―小野寺さん初めまして!まずはなぜ寒風山でパラグライダーをしようと思ったのか教えてください!

子供の頃からトンビのように空を飛びたいという夢がありまして、今から45~46年くらい前の26歳の頃、当時働いていた関東から、故郷の秋田に戻ってきたときに、仲間と一緒にハンググライダーを作ったことがあったんですよ。
それで、その作ったハンググライダーを飛ばしていたのが、ちょうどここなんですね。
今と同じように綺麗な芝生になってました。
そこで走り回ってやってたんだけど、すごく楽しかった。
ハンググライダーで飛ぶのに、寒風山は最高の場所だったんですね。
木がなくて、車で山頂まで登れて、離・着陸ができるような芝生で覆われて…もう最高の場所だと思いましてね。
そんなことで、ハンググライダーをやりたくて寒風山に通うようになりました。


―最初に飛ぼうと思ったのはパラグライダーではなくハンググライダーだったんですね。

ハンググライダーが高性能になるにつれ構造も複雑になってきて、重量が当初17~18キロだったものが、30キロを超えるようになってきたんですね。
それを車で運搬するのはすごく大変になってきて、どうもこれがトンビのように、大空を飛び回るっていう夢からちょっと離れてしまっているような気がして…
そんなふうに思い始めた1990年頃にパラグライダーっていうのが現れたんですね。

パラグライダーが世の中に出てきた時は、最初は馬鹿にしていました。
ハンググライダーに比べて全然飛ばないから。
ところが2年もすると、みるみるパラグライダーの性能は良くなっていって、上昇気流を巧みに捕まえて長時間飛べるような性能を持つようになりました。
そこで私も試してみました。
実際に試して感じたのがハンググライダーより余りにも軽くて、そして構造もシンプル。まさにこれこそが、特別な訓練を受けなくても、気軽にトンビのように空を飛べる道具だなと思って、それまで勤めた会社をやめて、40歳のときに、ここにパラグライダースクールを始めました。


―パラグライダーをする上での寒風山の魅力はなんですか?

自分が子供の時からここでハンググライダーをやっていたからというのもありますが、やっぱり全国回ってみても寒風山が練習には最高の場所ですね。
寒風山は木が少なくて地面が露出しているから上昇気流が発生しやすいんですよ。
小展望台の斜面だったり、或いは向こうのゴルフ場、といったような木がないところに上昇気流がすごく発生しますね。
それに国定公園だから電柱や建物といった障害物がすごく少ないんです。


―パラグライダースクールをやっていく中で大変なことは何ですか?

まず1つ目として、風が強くて飛べなかったり、天気が良くても風が無くてうまく飛べないということはよくあります。風向きが変わって飛べないみたいなこともしばしばあります。
それに上昇気流が少なくて、飛べても少しの時間しか飛べないこともあります。
でもそれはね、しょうがないね。
人間の足で離・着陸する、そういう乗り物だからこそ条件は結構シビアです。
だから、10人飛んでも、絶対みんな同じように飛ぶっていうのは出来ない。
それでも初めて体験するなら長くて10分くらい飛べたら十分かな。
普通に飛んで10分以上となると初めてのお客さんは酔っぱらっちゃうんですね。
目で見る景色は揺れて見えないのに、身体は結構揺れてるもんだから、そのアンバランスでね。
だから、空を飛んで気持ち良くヤッホーって言ってるうちに終われるのが一番ですね。

2つ目は、安心・安全のための保険問題ですね。
人に教えていると、不幸にも事故が発生してお客さんを怪我をさせてしまったら損害賠償だ何てこともありますから。
そういった事態に備えて保険制度をしっかりするために、マウンテンダックス(登山用品メーカー)の半谷貞夫はんがいさだおさんに協力して頂きパラグライダー協会っていうのを設立しました。
半谷さんにはいろんな事を教えてもらってね。
「あんたたち、このパラグライダーが大好きで大好きで、それが高じてそれまで勤めた会社もやめて、役所もやめて入ってるんでしょ。それならお客さんにパラグライダーってこんなに楽しいんだぞっていうことを見せなきゃ意味ねえだろ。」って。
考えてみたら確かにそうだなあと思ってね。
それからまた昔のようにレース活動を始めたんだけど、別に昔のように名誉とかのためじゃなくて、本当に楽しみであちこち開かれるパラグライダーのレースに行きました。
他にも寒風山から飛んで、大潟村や岩手県の久慈市まで飛んでいくなんてことを、みんなと一緒にするようになりました。
私自身も、楽しくなりましたよ。

3つ目は、この寒風山も人の手が入らなくなって整備が大変なことだね。
ここで寒風山まつりというイベントが行われてる時には、地元の人たちとかも、一生懸命草刈りしてたんですよ。
だから今よりもっともっと広い範囲が綺麗にされてました。
それがだんだん草を刈る人がいなくなってきて。
山焼きとかもまた始まったみたいですが、それだけじゃやっぱり良くならない。
昔に比べると消防団の方々の高齢化が進んで、手伝ってくれないというよりも、手伝えなくなってしまい、今は昔に比べて狭い範囲でしか出来てないんです。
昔のようにやれればいいのになあとは思うものの、なんせ人口が少なくなって、消防団の数も減ってますから仕方ないです。せっかく男鹿一番の魅力なんですけどね。


―協力してくれる人がまた増えていけばいいですね。

実は今ね。
このパラグライダースクールを設置母体にしてNPO法人を設立する最中なんですよ。
NPO法人を設立して、NPO法人の業務として草刈りや山焼きもやって、それからこの寒風山でいろんなイベントを企画したり、というふうにしておけばパラグライダーが飛べない日は山の手入れをみんなでやろうって出来ると思ってね。なんか最近すごい忙しくて進んでいませんが、お盆前にはぜひやりたいと思ってます。


―最後にPRしたいことがあればぜひ教えてください。

寒風山は綺麗な山です。
寒風山から眺める男鹿の海も綺麗だし、綺麗な芝生の寒風山にぜひ遊びに来てください。
ちょっと気晴らしにって来るには最適の山なので、パラグライダーでなくても来てもらえればうれしいです。
そして寒風山の綺麗な景観を守る草刈りや山焼きにもぜひご協力ください!


―小野寺さんありがとうございました!



―そしていよいよパラグライダーの体験です!

―初めての体験でめちゃくちゃ緊張しています(汗)

―いい風が吹くまでこのままじっと待ちます・・・
―タイミングを見計らっていざ離陸!

―無事離陸!

―風を切って空中を飛んでいる感覚がとても気持ちいいです。
―そしてなによりこの空中からの男鹿の風景は格別です!

―風に乗って上昇する感覚は本当に自分が飛んでいる気分でした。
―そしていよいよ着陸。

―・・・もう少し綺麗に着地したかったですが、何とか無事着陸。
―今日は一日ありがとうございました!

パラグライダーは人生初体験でしたが、安心して楽しく飛ぶことが出来ました!
また、寒風山パラグライダースクールの校長の小野寺さんはパラグライダーへの熱意だけでなく寒風山に対しても非常に熱い思いを持っておられる方でした。
寒風山に来たことがない方、パラグライダーをやったことがない方は、ぜひ寒風山パラグライダースクールで男鹿の空を飛んでみてはいかがですか?


寒風山パラグライダースクール
公式サイト:http://www.kanpu.jp/


【著:男鹿市地域おこし協力隊 水田悠介】