"価値"とは何か

2020.10.23 ユウカ

こんにちは。ユウカです。
9月から、インターン生として須田さんのYouTubeチャンネル(マタ聴キッ!~また聴きたくなる誰かの話~)の運営を担当しています。
初めてnoteを書くので少し緊張していますが、今回はチャンネル運営に携わる中でぶつかった問いと気づきについて書きたいと思います。

対価を支払うということ

私が運営を担当している『マタ聴キッ!~また聴きたくなる誰かの話~』というYouTubeチャンネルでは、秋田で活動している人をゲストにお呼びして、須田さんとの対談を配信します。対談では、「誰かが言ってた」ことについて議論することで、「世間的には言いにくいこと」や「踏み込みにくいテーマ」を深掘りしていきます。

チャンネル運営にあたって私がまず初めにやることは、動画に出演していただくゲストを探し、出演依頼をすることでした。

早速、出演依頼の文章をつくって、ゲスト候補の方に送信。
すると、「無償での協力はお断りしています。(出演するなら)お気持ちを頂きたいです。」という旨のお返事。

たしかに、忙しい中お時間を割いて協力してもらうのであれば、謝礼を支払うべきか、、。容易に想像できたであろう返答に納得しました。
しかし、お金を払って出演してもらうというのも何かが違う気がする、、。
形式的というか、冷たい感じがするというか、このYouTube動画を始めた本来の目的から少しずれているような気がしました。私自身、現在のインターンを無償でやっていますが、その対価は何なんだろう、と考えを巡らせました。少なくともお金以外の何かなのです。

出演していただくゲストに謝礼を支払うべきかについて、須田さんに相談しました。その際に須田さんから教えていただいたことや自分の気づきを以下にまとめていきたいと思います。

「お気持ち」を求める意図​

ここで言う「お気持ち」とは、何を意図しているのでしょうか。
わかりやすい意図としては、以下のようなものではないかと思います。

1.対価がほしい
文字通り、労力に見合った報酬がほしいという気持ちです。

2.自分の価値を知りたい
なぜ自分に依頼しているのか(=自分の価値)を金額という形で知りたいということです。

3.本気度を見たい
どれくらい本気の企画なのか、私がどれくらいの気持ちで依頼しているのか、を知りたいということです。つまり、「自分が出演する価値のある動画か」を見定めるため、ということです。

価値とお金 - "価値"とはなんなのか -

では、なぜお金なのか。
それはお金でしか"価値"は見えないからです。
上記の3つの意図に共通するのは、見えないものを見える形(お金)にするという点です。しかし、[価値=お金]ではないと思うし、価値は金額のみではかれるものでもないと思います。

価値(かち)の定義
1.その事物がどのくらい役に立つかの度合い。値打ち。「読む価値のある本」「価値のある一勝」
2.経済学で、商品が持つ交換価値の本質とされるもの。→価値学説
3.哲学で、あらゆる個人・社会を通じて常に承認されるべき絶対性をもった性質。真・善・美など。
(https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E4%BE%A1%E5%80%A4/)

便宜上、"価値"は目に見えるお金という形で認識されることが多いと思います。しかし、「お気持ち」という呼び名の通り、価値は本来、感謝気遣い、敬意などに現れるものではないでしょうか。また、新たな学びや経験など、その人にとってプラスになることも価値だと言えると思います。

例えば、完全無償であるボランティアに参加する人は、お金以外の価値を求めていると言えます。それは、関わる人からの感謝だったり、周りからの評価だったり、自分のためになる経験だったり、、。人によって違いますが、その人が価値を見出しているものが対価になるのだと思います。

たしかに、お金以外の価値は目に見えないし曖昧です。
しかし、須田さんのお話の中で、「目に見えるお金の価値ですら変動的だ」ということに気づかされました。なぜなら、支払う人や受け取る側の感じ方によってお金の価値は変わるからです。例えば、同じ5000円という金額でも、[学生の私が謝礼として支払う5000円]と[企業が謝礼として支払う5000円]ではその重み謝礼に伴う気持ち、すなわち価値が違います

では結局、"価値"とはなんなのか。
それは、其々の人、状況、捉え方などによって変わるものだと思います。

相手にとっての”価値”を考える

絶対的な「価値あるもの」がないからこそ、「相手にとっての価値とはなにか」を考えることが大切になってきます。

私は、ゲスト候補に出演の依頼をする際、以下のような浅い考えがあったと思います。

・とりあえず須田さんの名前を出せば、、
・同じように秋田で活動している人なら、、
・動画の趣旨説明と、意義と、私の想いをまとめてしっかり伝えれば、、
協力してくれるだろう!

上記のアプローチ方法が間違っているというわけではないと思います。
しかし、誰にでも同じようなアプローチが通じるわけじゃない
このチャンネルに出演する価値があるかどうか、は相手が決めるものです。
だからこそ、相手の立場にたって相手にとっての価値(=出演するメリット)を考え、それが伝わるような依頼の仕方を模索することが必要なのだと思います。

「相手の立場に立つ」なんて当たり前の話なのですが、
年代も職業も考え方も違う、ましてや初めて連絡をとる人の目線で物事を考えることは、とても難しいと実感しています。ですが同時に、これから社会に出る身としてとてもいい経験だとも思っています。このように悩んで考えて実践する経験が、私にとってこのインターンに参加する”価値”なのだと思います。

営業に必要な力

上記のような話は、いわゆる「営業力」という部分にも繋がるのではないかと思います。須田さんと話しているなかで、営業の基礎として以下の2つの要素が大切だと思いました。

1.関係構築
2.価値提供

1.関係構築
相手との信頼関係は営業の土台として不可欠です。須田さん本人が依頼したゲスト候補の方々は、まだ動画の趣旨を説明していないのにもかかわらず出演を承諾してくれていました。なぜ、ゲストの方々は忙しい時間を割いてYouTubeに出演してくれるのか。その大きな理由の1つに、須田さんとゲストの方々との信頼関係があるのではないかと思います。「この人なら協力したい」「この人がやるなら面白そう」という気持ち(=信頼)があるのです。

上にも書いたように、私はどこかで、「須田さんの繋がりがあれば、ゲストの方々は協力してくれるだろう」と思っていました。しかし、運営として私が相手とやりとりしている以上、私自身がその人としっかり関係を築くこと、そして「この企画面白そうだな」というファーストインプレッションを与えること、が必要だと再認識しました。

2.価値提供
相手に価値を届けることも、営業の大前提であると思います。このYouTubeチャンネルの場合、企画自体の価値を伝えることはもちろん、何が出演ゲストにとっての”価値”なのか?ゲストにとってこの出演依頼に応じるメリットは何か?を言語化し、しっかりと伝え、相手にその価値を感じてもらうことが必要です。

つまり、交渉です。
交渉力とは「どうやって値段とかじゃない価値をつけるか」だと須田さんがおっしゃっていました。今後の私の課題は、そもそも謝礼などという論点にならないように出演依頼の仕方を工夫すること、そして無償という条件で相手に出演を承諾してもらうことです。無償で協力してもらえたということは、相手にお金じゃない価値を提供できたということだからです。

もちろんこれら2つの要素は営業だけに限らず、その他の職種や人間関係全般において大切なことだと思うので、この機会に少しでもスキルアップできればと思っています。

インターンだからできること

須田さんは「インターンは試行錯誤できるところがいい」と言っていました。上手くいかないことがあった時、どうすればいいか、を考え、実践しながら改善していくことができる。まさにその通りだと思います。

私は就職活動の際、営業を志望していました。なので、「相手との信頼関係が大切」「顧客目線で考える」などという話は、口では言っていたし、頭では理解しているつもりでした。しかし、(出演依頼という形で)実践してみて初めてその難しさや自分の無力さ、目標達成のために必要な労力が分かりました。

試行錯誤できる機会を存分に活用して、「まずやってみる」ことを大切に、これからの活動も頑張っていきたいと思います。長くなってしまいましたが、最後まで読んでくれた方、ありがとうございます🌼

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