映画評論9「ステップ」
前回のnoteから、あっという間に1か月近く空いてしまいました。
毎日noteやっている人、ホント尊敬します!
今回は映画評論。
CMで見て、観ようと決めていた映画「ステップ」です。
作品情報
ステップ:2020/07/17 公開
視聴日 :2020/07/24
監督、脚本:飯塚 健
原作:重松 清
出演:山田孝之、田中里念、白鳥玉季、中野翠咲、伊藤沙莉、川栄李奈、岩松了、角田晃広、広末涼子、余貴美子、國村隼
「荒川アンダー ザ ブリッジ」シリーズの飯塚健監督作品。
今年公開予定の、長野オリンピック、スキージャンプを影で支えたテストジャンパー達を描いた「ヒノマルソウル〜舞台裏の英雄たち〜」でも監督を務めています。こちらも非常に気になる作品です。新型コロナで映画の公開も遅れているので、早く公開して欲しいものです。
ストーリー
結婚3年目、30歳という若さで妻を亡くした武田健一(山田孝之)は、時短勤務が許される部署へ異動し、娘・美紀の子育てと仕事の両立の生活を送っている。
うまくいかないことだらけの毎日を、義理の父母や、様々な周りの人に助けられながら、一歩一歩前に進んでいく。
美紀が保育園から小学校卒業までの10年間の物語です。
感想
答えなんてない人生の中で、大切な人を突然亡くし、それでも現実を生きていかなければいけない。
日々続いていく人生を一歩一歩進んでいかなくてはならない。
そんなシングルファーザーの苦悩が痛いほど表現されていました。
現代社会に対する問題提起というわけではないんだろうけど、シングルファーザー、シングルマザーが増えている現在、そういう人たちに対して、決して優しい社会ではないのだろう。
もちろん、両親が健在であるから問題がないのかと言えば、そんなことはないのであって、そう単純な問題でもないのは理解している。
だけど、みんなが、もう少しみんなに優しくできる世の中だといいなと思う。
同時に、大切な人たちを守るために必要な力は、常に持っていたいとも感じました。
育児を通して、親も成長する。
というのは、よく言われることだが、本当にそうなのだなと感じることができました。
まだ子供がいないので、もちろん実感はないのだけど、自分の存在が両親を育てることにもなっていたであろうことを、とても不思議に感じます。
いつか子供が欲しいな、なんて上映中にふと思いました。
瞬く間に過ぎていく人生の中、辛くても楽しくても、10年という月日は決して長い期間ではない。
これはすでに39年ちょいの人生でも痛いほど実感していることだが、今後はもっと強く感じることなのだろう。
変わらないもの、変わりゆくもの
作中で同じ坂道、同じ部屋の壁と落書き、これが何度も描かれている。
変わりゆく日々の中で、変わらないものも同時に存在している。
変わらないものがあることが、変わりゆくものを、より強く意識させる。
そんな気がした。
描かれているのは、きっと、どこにでもあるような日常。
少し大変だけど、日本中にある人生。
そんな、当たり前の日々の美しさ、大切さ、そんなものを感じた映画でした。
きっと、この先の人生もいろいろあるんだろうけど、いい時も、悪い時も、その日々を大切に、丁寧に、生きていきたいなと思いました。
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