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未来のために食べる。

未来のために出来る一番身近なことは、食べることだと私は思う。ただし無農薬・減農薬でつくられたものを食べること。

なぜ食べることが未来のためになるのか?食べるとは食べ物から栄養やエネルギーをもらうことであり、食べたものが身体をつくるとは誰でも一度は聞いたことがあると思う。では食べ物は何からもらうのか?それは自然からしか生まれない。

ここで少し話はそれるが、私は1年前まで東京で働き暮らしていた。当時はよくコンビニにお世話になった。自炊なんて全然しない私だったけれど、昔からずっと今ある自然を未来に残したいと思いながら働いていた。今思えば自然を守りたいと言いながら、自然とは程遠い場所で破壊する社会の歯車を回していた。

そんな私が食べることが未来を守ることにつながると気付いたのは、酒蔵に転職してからのこと。微生物の働きによって日本酒はつくられる。微生物はその名の通り生物であり、決して人の技術では生み出せない命である。この生物がいなければ日本酒は生まれなかった。

微生物に興味を持つと今度は土に目が向く。土は元をたどれば風化された石や、枯れたのち微生物に分解された植物のことだと知ったのは、実はつい最近のこと。

土こそ微生物たちが何年もかけて生み出した自然の恵みなのである。微生物がいなければ土はできずに、豊かな森も山も川もつくられることはなかった。私がこれまでずっと抽象的に捉えていた自然は、「微生物」という具体性を持ったのだ。

ではどうやって微生物を守ったら良いのだろう?ここで話が冒頭に戻る。農薬が身体に悪いというのもそうだが、農薬は土の中の微生物たちにも悪影響を与え、土が死んでいってしまう。そうすると美味しくて元気な野菜は育たなくなる。

それは巡って私たちの心身にも害を及ぼす。なぜなら私たちの身体にもたくさんの微生物がいて、その種類は土の中と大差ないからだ。土がだめになるように、心身もだめになってしまう。

また、食べることは生産者を支えることでもある。今はアプリを通して生産者から直接買える時代。これもひとつの投資で自分がお金を払って野菜を買うことで、そのお金を使って生産者はまた美味しい野菜をつくってくれる。未来につながってゆく。

たくさんのことを自分で選べる時代になった。”無農薬”というキーワードをひとつ指標として、未来の自然のため・自分のために、私は食べることを大切にしていきたい。

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