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無料公開されている脚本の価値

私は大学時代に脚本を書き始めてから14年が経って、24作品で総ダウンロード数約20000回以上、上演数70回と様々な地域で上演依頼をいただいております。また、全ての作品を『はりこのトラの穴』という脚本投稿サイトに投稿しています。

今までは無料・有料公演問わず無料で上演許可を出していたのですが、令和2年4月1日から一律で3000円を戴くことにしました。この決断に至るまでだいぶ悩んだので、私が脚本の価値についてどう思っているのかみんなにも知ってもらえればなと。

今まで上演料が無料だった理由については

①私の脚本にお金を取るほどの価値はない
②少しでも多くの方に私の脚本を使ってほしい
③高校・大学の演劇部はそこまで予算がない

と、考えて上演料は戴いておりませんでした。しかし何十件も上演依頼を戴いているうちに、いくつかの問題に悩まされました。簡単に例を挙げるだけでも

①無許可で上演を行う
②無許可で台詞や役名、性別を変える
③地区大会に送る上演許可届を私に作成させる
④上演許可の連絡でタメ口や絵文字を使う
⑤ポスターやツイッターの告知で作品名や作者名を間違える
⑥上演後のお礼メールがない(この件に関しては9割がありません)

などの失礼な行為が目立ちました。あまりとやかく言いたくありませんが、そんなことが続いていく内に「脚本の存在価値。利用価値ってなんだ」と考えるようになりました。絵や映像のように脚本は一瞬で良さがわかるものではありません。創作するのに道具や機材が必要なわけでもありません。だからこそ「誰にでも書けるんでしょ。簡単に書いてくれるんでしょ」と思われることもあります。

強く言います。そんなことは絶対にないです。一字一句に意味があり、思いがあり、心があり、感情があり、血が流れています。それを勝手に変更する。無視することはあってはならないのです。「無料で上演許可を出してるんだからそこまで価値はないんでしょ」と思わてしまうのが嫌で嫌で苦痛でした。私の脚本の価値が、脚本全体の価値観が、このまま飽和していくのがこわかったです。苦しかったです。

今は国全体で外出自粛が続いて演劇の練習や公演ができないことでしょう。実はこの前、仲良くさせていただいている演劇サークルさんとオンライン読み合わせをさせていただきました。カメラでメンバーの顔を映して「このときの台詞はもう少し抑え目で」「この台詞でその表情は違うんじゃないか?」と、みんなが脚本に向き合って、真剣に考えてくれて、すごくすごく嬉しかったです。

脚本を甘くみている人ばかりでないのはもちろんわかっています。それでも、脚本の価値を守るには上演料を有料にして、少しでも脚本の大切さを知ってほしいという願いから、令和2年4月1日から一律で3000円を戴くことにしました。それはお金儲けではありませんし、利益が出るものでもありません。また、上演料は全て戯曲集の購入や経費に充てさせていただきます。

最後に、こちらで脚本の添削、プロット作成、アドバイスなどのお仕事をしておりますので、ご興味のある方はどうぞ覗いてみてください。よろしくお願いします。

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改めまして、秋助です。主にnoteでは小説、脚本、ツイノベ、短歌、エッセイを記事にしています。同人音声やフリーゲームのシナリオ、オリジナル小説や脚本の執筆依頼はこちらでお願いします→https://profile.coconala.com/users/1646652