最後の作戦4
今までに出会ったことのないような人と毎日二人きりで働くことになった私。
作戦1、2、3と、その時その時、私なりにがんばってきてみましたが・・・
あえなく撃沈・・・
もうなんだか疲れてきた私は、不器用でお人好しな自分をやめることにしました。
最後の作戦その4ー言いたいことを言うー
もう、私がどれだけ気を遣おうが、波風立てないようにしようが、彼女には通用しない・・・無理だ・・・私がもたない・・・
言わなければいけないことは言う、そして私はやるべきことをやる、これでいくしか無理だ・・・
私は変わりました。
優しく気を遣う私はもういません。
注意することはする。いくら二人きりの職場とはいえ仲良くしなければいけない理由はない、と割り切ることにしました。自然に口調も厳しくなります。しかし、だいぶ気が楽になりました。
すると・・・何かが違うと察した彼女が、私のためにお弁当を作ってきたり、お菓子を持ってきたりするようになりました。彼女なりの気を遣うがこれだったのです・・・
面と向かって文句を言った相手に媚びるということができる人がいるのか・・・と逆に怖くなりました・・・
仕事も前よりはしてくれるようになりました。
が・・・これも長くは続かないのです。
また元に戻ります。
オーナーもあまりのひどさに「辞めさせるから」と何度も謝ってはくれるのですが、次の人員が入らない限りは辞めさせることもできません。もう少しだけ待ってくれとお願いされ、結局は我慢するしかないという日々が続きました。
この時代の私は、常に全力で何があってもがんばらないと気が済まないので、いくらしんどいと思っても120%の力を出してしまいます。できるところまでとことんやってしまうのです。
会議のために売り上げを分析してみたところ、私の施術売り上げが彼女の3倍近く・・・3倍身体を使い施術をし接客をし、3倍以上残業して給料は同じ・・・
数字を見て愕然としました・・・そして、なんだかもうどうでもよくなってきました・・・
こんなにも顕著に現れていたなんて・・・
さすがに頑張りすぎて、右指が右腕が悲鳴を上げ出しました・・・お箸が持てなくなったのです。
指名制のないサロンでしたが、お客様は私にお願いしたいと言ってくれます。嬉しいけれど負担は増えるばかり・・・でもいい顔をして断れない私・・・それなら、その他のお客様は彼女にやってもらえばいいのに、うまく逃げられるし、私もムキになってしまい、それならとことんやってやると思ってひたすら無言でがんばる日々・・・一人で抱え続け、タダ残業をしてでもがんばり続け、腕の感覚がなくなってもがんばり続けました・・・どんどん崩壊が始まります・・・
悲鳴を上げた右腕だけでなく身体が痺れ出したのです・・・
あれ??
これって前に病んだ時と同じ感じ・・・
やばい・・・
このままではまた病む・・・
もう2度と同じ過ちは繰り返したくない・・・
ここでやっと、私は自分の健康が第一だ、自分のカラダを一番に考えてあげないといけないということを思い出すのです。
これだけいろんな方法を試してきた、自分なりに自分のできることをしてきた、お客様のためにも精一杯尽くしている・・・でももう良くなる方法がわからない・・・
自分の身体を休めるために、身体を大切にするために、辞める・・・
自分で引き寄せた現実から逃げるのは良くないことだ。なんとしても乗り越えなければいけない。ずっとそう思ってきました。
が、一度闇を経験した私にとっては、このまま続けて同じ末路を辿ることが良い方法だとは思えなかったのです。
「辞める」
やっとその決断が私の中で生まれました。
白か黒か、アホほどがんばるか辞めるか
ずっと極端すぎで生きてきた私が、やっとこの時、自分の中で決断できたのです。
しかし、辞めることができるまでここからも紆余曲折がありました・・・
続く
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