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Bonfire Data Analyst #2で「データの可視化」に対する視野が広がった。

8/29(木)、Bonfire Data Analyst #2 に参加してきました。
データアナリスト向けのイベントで、今回のテーマは「データの可視化」。可視化のプロフェッショナルになる、というのはどんなキャリアを歩むにしても武器になりそうだと考えているので、インプットを増やしたくて参加しました。

Bonfireは、ヤフーさんが立ち上げている技術・デザインコミュニティです。今回はデータアナリスト向けのイベントでしたが、デザイナー向けのイベントも開催されたりしているようで、他もとっても楽しそう!
コミュニティの紹介ページはこちら

可視化というテーマ

ダッシュボードの連載初回で書きましたが、データドリブンな意思決定を行うためには、まずはデータを見えるようにすることが必要不可欠です。

それを担うのがデータアナリストということになるわけですが、データアナリストって何をする人なの?という点については、これだけで朝ナマできるのではないか(!)というくらい様々な解釈がありますね。
今回は、データを分析する人だけでなく、より広義に、その企画や手助けをする人を含んでいるイメージで考えましょう。

データ分析の一連の流れの中で、いつ可視化が必要になってくるのでしょうか。このあたりに触れていたのが、ヤフーの水野 加寿代さん。就職後にアカデミックの世界に戻り、2017年にデータ可視化の研究で博士号(情報理工学)を取得されたプロフェッショナルです。

データの可視化をアカデミアから考える

出典:Visualization is Not Enough

上記がデータ分析の一連の流れです。
情報可視化は、実際に分析を行う前後に行うもので、上図でいうと以下の3つのプロセスにおいて実行されます。

Profile:データの輪郭を描く、ざっと掴むという意味合いで良いでしょう
Explore:分析に有用なデータの探索
Evaluate:非アナリスト層、経営層へ報告する

学術的には、以下3つのタスク領域があり…

infovis:データ理解
VAST:仮説検証/意思決定
Narrative Visualization:報告のための内容理解

さまざまなタスクに対して、技術系、調査系の各種アプローチが提案されているのが、学術界におけるデータ可視化です。研究を通して、特定のデータやタスクに特化した手法やユーザの振る舞い、可視化の分類や方法論を知ることができます。

可視化の分野は、2000年前後から研究が本格化してきていますが、最近はやはりディープラーニングの波が来ており、機械学習のための可視化手法の提案など、トレンドが変わってきているとのこと。

小規模組織におけるデータの可視化

学術界と対極にあると言っても良いかもしれない、ベンチャー企業におけるデータの可視化について、HR Force 吉田さんがお話をされていました。

同社は、HR特化のアドテクノロジー会社で、船井総合研究所の社内ベンチャーです。2018年に6名で立ち上げて、2019年8月現在正社員48名、臨時スタッフを含めると150名を超える組織になっているとのことです。

グロースとともに、データ可視化の仕組みをどう変えていったかというお話が非常に興味深い内容でした。大まかにまとめるとこんな感じ。

最初期フェーズは、データが集まる組織を作ることから始まります。
ベンチャーにおいては、まさに無の状態からサービスを設計し、業務をデザインし、決まった形式のデータを発生させ、それをまとめていくことが必要になります。この段階では、スプレッドシートでデータをためてグラフ化するのが精一杯だったとのこと。

同社では、事業が成長し、スタッフが10名を超えたあたりから、tableauを導入しています。
スタッフが少人数の場合、個々人が経営者のように、数字を追いかけながら主体性を持って動く必要があります。tableauは、複数のデータソースを利用してクローズドなダッシュボードを作るのに向いているため、このフェーズに合っていたのではないかということでした。

もう少し人数が増えてきて多少セクション化してくると、セクション内の数字をクイックに確認したいとのニーズが高まって、Google Data Studioを導入しました。
Google Data Studioは、アカウント制限なく可視化環境を提供できるツールで、API接続とスプレッドシートコネクタが便利で強みがあるとのこと。

さらにグロースして、スタッフが40名を超えてくると、数字よりも現業に興味のウエイトが置かれる人が増えてきます。現在はsalesforceの導入により、規模に合わせた可視化環境を構築中とのことです。
tableauはsalesforceに買収されていますので、このあたりの共存や移行もシームレスになってくるのかもしれませんね。

発表で一番なるほどなと思ったのは、「雑談や日常会話にデータを取り込んでほしい」との思いから、受付スペースに巨大モニタを用意し、そこにダッシュボードを映し出しているとのこと。
データドリブンカルチャーを醸成するにはもってこいの施策だと感じました。

大規模組織におけるデータの可視化

より大規模な組織においては、データの可視化はどのようにデリバリーされているのでしょうか。

データドリブンな意思決定の文化醸成や、アナリストの働きやすいデータ分析環境づくりに携わっていらっしゃる、ヤフーの前側 将さんがお話をされていました。

ヤフー社内ではtableauをスタンダードな分析環境として提供しており、viewerが月間3000名、creatorは500名いるとのこと。サービスされているサイトは約60あるのに対し、推進チームはわずか5名。利用者のリテラシーが高いため、サポートはそれほど必要ない状態です。

前側さんは、tableauの良さを、レゴに見立てて話されていました。アート性や表現力が高く、誰でも操作できる(データを扱うことができる)というところが共通しているという見解でした。

同社では一旦、一通りデータ分析環境を整備し終えたという段階で、これからは高度化フェーズと捉えています。サスティナブルな運用やより質の高いビジュアライゼーションができるよう、仕組みづくりを行っています。

全社としてデータドリブンな意思決定ができる組織を目指す中で、入り口をTableauで作って、その後必要な人、興味がある人にはSQL、機械学習ライブラリを触れせればいい、と大きなビジョンを描いていらっしゃったのが印象的でした。

可視化の民主化

tableau、PowerBI、LookerなどのセルフサービスBIの普及によって、統計やプログラムが分からない人も分析する、分析できる時代になっています。
その中で、データを読める、扱える人の振る舞いというのは、組織にとって非常に重要になってきます。

データを読み解く際にはさまざまなバイアスがつきもので、それを理解できるようにしながら、分析基盤を作ったり、ダッシュボードを作ったり、または実際に分析を行ったりする必要があることを再認識しました。

今回のイベントは、分析者向けというより、どちらかというとその周囲にいるプラットフォーム設計者向け、という色合いが強かったように思います。なかなか自分に欠けていた視点だったので、新鮮に感じました。

イベントを企画してくださった皆様、ありがとうございました!

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