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ドイツ語ゲーテC1受検記(2回目)

はじめに

ゲーテC1の2回目の受検を終えたので学びと備忘録を書いておきます(2023年3月28日)
参考:1回目の受験期(2022年11月)

どうだったか

結論から言いますと、おそらく落ちていますw

  • 予想:Lesen 40%, Hören 40%, Schreiben 70%, Sprechen 70% ぐらい

  • 前回よりもLesenはトントン, Hörenは+15%, Schreibenが+10%くらいかなぁ…という感じです。LesenはTeil3が全く分からなかった。HörenはTeil1は前回よりできたけど、相変わらずTeil2が怪しい。Schreibenは思い当たるミスが数個あるけど、まぁ悪くはなさそう。Sprechenはちょっとカッコつけようとした結果、英語にしか存在しない単語を使ってしまったため、ヤバい奴認定されて前回より点数が低いかもしれない。

1回目からの3ヶ月間で何をやってきたのか

宣言してたことで、やったこと

  • ドイツ語定型表現365は2週ぐらいしました。本の中の表現は7〜8割ぐらいはドイツ語を見たら日本語で意味を答えられると思います(10割にしろよって感じだけどw)。Nomen-Verben-Verbindungenをたくさん覚えられたのがとても役に立ちました。20時間ぐらいやったはず。超おすすめ!これでだいぶニュースや本が読めるようになった。

  • Ankiのフレーズ集は、100フレーズ分ぐらいをマスターしてやめました。2000フレーズやるって言ったけど、例文が口語的すぎたので、辞めました。10時間ぐらいやりました。あんまおすすめしないw

他にやったこと

  • ModeltestのHörenを2つほど繰り返し聞き、一言一句ディクテーションできる状態にした

    • 1つの音源が15分ぐらいあって、完璧にするには一つあたり15時間ぐらいかかりました…

    • 早いスピードで聴くと簡単な単語も聞き取れないことがあったのですが、この訓練のおかげでかなり聞き取れるようになりました

    • 以下が例です

黄色:聞き取れなかった&意味怪しい その他の色:聞き取れなかった。
für allemとかも聞き取れなかったのは自分でも意外でした。
  • ニーナさんに勧められたSprachbausteine C1をやりました。20時間ぐらいやったと思います。

    • 全ての選択肢の意味を理解できる状態を作りました。

    • 復習不足なので、今わかるのは8割ぐらいかな…

  • Ein ganzes neues Jahrという小説を200ページほど読みました。10時間ぐらいやったはず。

    • 3日に1回ぐらい、1チャプターずつ読みました。元外資系投資銀行のエリート男が交通事故に遭って四肢麻痺になってしまい、そのヘルパーの女性と恋に落ちる物語です。英語版で読んだのでドイツ語版でも読むことにしました。正直、ゲーテ試験で全く役に立たない単語も多いのでテスト対策としては微妙ですが、普通にドイツ語を読んで物語を理解するという力は身についたと思います。

  • Deutsch Gesagt! を15エピソードほど聴きました。15時間程度。

    • 主に朝起きてシャワー〜通勤まで聞いていました。

    • 集中して聞いていたはものの、わからない単語はあまり細かく調べていません。

    • 抵抗なくドイツ語を聞けるようになった気がする。

  • iTalkiのレッスンを20時間分ぐらい受けました。

    • ゲーテとは関係なく、ちょっとゆるめのレッスンを主にやっていました。

    • 環境問題、労働問題、肥満についてなど、僕が勝手に用意したテーマについてフリーに話す授業が中心でした。

    • 準備コストは高いけど、本を読んで、問を用意して、それについて先生と話すというエキササイズは有効でした。例:リンダグラットンのRedesign Work

  • 後は楽しむことをメインにしながらダラダラやったこと一覧

    • Youtubeで専門家がディスカッションする動画を見た(例:ChatGPTの影響について)。純粋に面白かった。

    • セネカの「生の短さについて」のドイツ語版を数ページ読んだ

    • アンネフランクの日記を数ページ読んだ

    • ロシアとウクライナの戦争についてのニュースは結構見た

    • 関口存男先生の本を2冊買った。「関口存男の生涯と業績」と「独作文教程」。関口先生(1984-1958)は日本のドイツ語教育の第一人者で、まだ発達した独日辞典が無い中でドイツ語を極めた伝説の男です。「接続法I式」「接続法II式」という文法を命名した人です。読み物として面白いので書いました。

    • 参考:昔の辞書はこんな訳です。こんな訳で勉強してたとは…今はどの辞書を開いてもChemieは化学でGesellschaftは社会ですが、昔は訳揺れがすごいです。

出典:https://toyo.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=13345&item_no=1&attribute_id=22&file_no=1

試験を受けて学びになったこと

1. 読書量が圧倒的に不足しているということ
試験会場で22歳の少年と仲良くなりました。彼は現在大学3年生でベルリンに1年留学した経験もあり、今回初めてGoethe試験に挑戦したとのことです。驚いたのが、Lesenに出てくる単語で分からない単語はほとんど無かったとのことです。ドイツ語の大学に留学して、ドイツ語でKulturwissenschaftを勉強し、授業についていくために毎日10時間ぐらい教科書と睨めっこして授業の準備をしてたそうな。毎日10時間教科書と睨めっこしてればその域までいけるのか。なるほど。
そんな彼とSprechenの練習をしたんですが、私の感覚としてはSprechenは割と対等に話すことができた気がしています。それはひそかに自信に繋がりました。やはり、SprechenとLesenは全然違う技能なんですな。。。

2, 自分がHörenの得点率が低いのは、選択肢を素早く正確に理解できないからである。つまりLesenが弱いからである。
HörenのTeil2は、音声に集中していれば言いたいことはほとんど理解できていることに気づきました。しかし、10問の選択肢を予習するのに90秒しか与えられないため、1問あたり9秒しか読むことができません。問題文に3秒、各選択肢3つに2秒ずつしか使えません。
今日のリスニングでは「女性がマネジメントに昇格することができない」という部分があり、理解できました。そしてそれに対応する問題の選択肢として「女性が長期的に活躍するためのポジションが用意されていない」的な表現がありました。これに気づいたのは試験終了の合図のタイミングで、「あ、この選択肢はこういう意味だから、こっちじゃん。チーン」っていう感じでした。
つまりまとめると、Lesen力をちゃんと上げることが重要だと思いました。また、読むべきタイプの本としては、ある男性が女性に恋をしてチュッチュしてめでたしめでたし的な小説ではなく、科学や環境問題や労働問題に関わるような文章をたくさん読むべきだと感じました。

と、いうことで、買いました。

Homo Deus: Eine Geschichte von Morgen

ホモデウスとEin ganzes halbes Jahrを隣り合わせで。

ハラリが書いたサピエンス全史の続編です。608ページあるので高い確率で投げ出しますが、ちゃんと丁寧に読んでいこうかと思います。今のチュッチュ小説よりはるかに興味が持てるので、ちゃんと文脈とセットで単語を頭に叩き込めそうです。

608ページ目。長いw

さて、次のゲーテC1試験は7月だそうです。今回で合格していなければ、ドイツ語を始めた2021年7月3日から2年以内でC1に合格するという目標は果たせそうにありません。チーン。

まぁ、次こそは受かる気がします。
前回は「何がダメなのかすら分からなかった」で終わったけど、今回は課題が明確にわかった。
Lesenだ。問題は。やるぞ。

メモ:
このような受検記は、素晴らしい成績で合格した人のものであれば、全てのドイツ語学習者に役立つ一方で、どこの馬の骨か分からぬ不合格らしき人間の体験記が役にたつことがあるのだろうか(いや、ない)。ということで、「あぁ、こんな感じで頑張ってるオッサンもいるんだな」と横目で見ながら一緒に頑張ってくれる人が増えると嬉しいです。ではでは。

↓続き: 結果発表です。奇跡的に受かってました

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