ドイツ語Goethe C1試験の受験記
はじめに
本日、Goethe Instituteが主催するドイツ語C1試験を受けてきました。少しでも他の人の参考になればと思い、受験記と共に、自分が試験対策としてやってきたことを記載します。
私のドイツ語はどんなレベルなのか
2021年7月に初めてのドイツ語の授業を受け、2022年4月にB2試験に合格し、2022年11月の本日C1試験を受けました。「いかに早く資格試験に合格するか」に挑戦しています。ゲーテに合格することばかり意識しているため、使いこなせる語彙にかなり偏りがあります。地球温暖化、エネルギー問題、キャリアに対する考え方についてはドイツ語で割と話せますが、スーパーで売っているオススメのリンゴジュースについては全く話せません。
驚くべきC1試験の仕様
以下は、直前に知ったので全員把握しましょう。
ボールペンのみ使用可。鉛筆は使用不可。B2みたいにPC受験もできない(C1だけじゃないかもしれないけど。。。)。
→Schreibenがめちゃめちゃ大変です。普通に得点率下がります。
試験官に理由を尋ねたら、スキャンする際に鉛筆だと薄すぎるのが原因らしいです
B2は合格するために4つのモジュールそれぞれ60%以上の得点が必要ですが、C1は(Lesen, Hören, Schreibenの合計得点率)と(Sprechenの得点率)がそれぞれ60%を超えれば合格です。Hörenが5割でもSchreibenで7割取ればカバーできます。そのため、ある意味C1の方が合格しやすいかもしれません。
2022-11-29 Goethe C1@東京の内容
さて、他のブログで出題形式等はたくさん書かれているので、ざっくりとどんなテーマが出たかだけ書いておきます。
Lesen1: Wie viel Geld wird als Trinkgeld bezahlt?(チップはいくらが妥当?)
Lesen2: Wie lauft sein Praktikum?(インターンシップ、どんな感じ?)
Lesen3: KI und Menschen(AIと人間の共存)
Hören1: Eine Wohnung ansehen(家探し)
Hören2: Prominenten und ihr Bild(有名人と、彼らのイメージ形成)
Schreiben1: Kinos in Europa / Traumjob der Jugendlichen
ヨーロッパの映画事情 / 子供たちの夢の職業は?Schreiben2: Eine Wohnung in Frankfurt suchen
フランクフルトで家探しSprechen1: die Aussage “Früher war alles besser”
「昔は良かった」という表現についてSprechen2: Wo sollten wir den Familienfeiertag verbringen?
家族で過ごす祝日。どこにする?
タイトルは思い出せないので適当に書きましたけど、ざっくりこんな感じです。
所感:
過去問と同じで、「職業」「住居探し」「技術の進歩」のテーマが中心で出題範囲が狭い。Mit ErfolgシリーズのC1をやればほぼ網羅できる範囲でした。
試験対策としてやったこと
3ヶ月かけて以下をやりました。
Mit Erfolg C1:全部やりました。Lesen1、Lesen2、Lesen3、Hören1、Hören2は全文精読し、分からない単語は一覧にして定期的に眺めていました(一覧にしたもののうち、7割ぐらいしか多分覚えてない)
Prüfungstraining C1:4つあるModeltestのうち、2個はちゃんと解きました。解いた2個はMit Erfolgシリーズと同様に単語をリストにして定期的に眺めました。(これも7割ぐらいしか覚えてない)。残りの2つの試験は問題文(Hören, Schreiben, Sprechenの問題文と選択肢)を理解できるか?を確認しました。ゲーテは問題文を理解できないことが多いので、何を聞かれているかを理解するための単語リストを作りましたw
Fit fürs Goethe-Zertifikat C1:4つあるテストのうち、1個はちゃんと全部解きました。残りの3つは問題文と選択肢を精読(笑)して終了しました。
公式のModeltest 3つ:問題文と選択肢を全部精読しました(解いてない。本文も読んでない)。
週2回、italkiでドイツ人ネイティブの先生とSprechenとSchreibenを練習した
単語リストのイメージ
こんな感じで、自信持って理解できなかった表現をリストアップしていきました。
リストを作成するときに意識したこと:
ドイツ語だけを書く(その場で覚える覚悟でやる。語呂合わせを作る等する。復習時に思い出せなかったら再度調べる)
名詞はder/die/dasをなるべく書かない。復習時に思い出せなかったら再度引いて語呂合わせを考える
定期的に見返して、分からなかったら★をつける。性別が分からなかったら☆をつける
ぶっちゃけ、これらの単語は自分で使える必要はなく、読んで理解できればいいので、スピード重視で単語を見て漠然とイメージができればOKとした
試験対策の振り返り
試験対策してるうちに、全部解く時間が無いことに気付いた。そこから本文は無視し、Hören、Schreiben、Sprechenの問題文と選択肢をいったん全部精読したのはいい戦略だった。Unterkunft(宿泊)とか、ausführlich(詳細な)とか、同じ単語が頻出するので時間が無い人は問題文だけでも精読すべき
Mit Erfolgはゲロムズで、本番より難しい。4つModeltest集の中で一番難しい。最初の2回分は3割しか正解できなくて絶望したけど、これを全部完璧にしたら残りの対策本はやや簡単に感じる。正直、人を挫折させるための模擬問題集なんじゃないか、と思うくらい難しかったw
※相対的に他が簡単なだけで、どれもC1レベルなので実際は難しいw。僕はPrüfungstrainingとFit fürs Goetheで、現在でもHörenとLesenは平均6割程度しか取れません。平均なので4割のときもあれば8割もあるって感じです。
試験を効率的に解くための当日の戦略
Lesenは3→1→2の順番で解く。3は選択制だから良いウォームアップ
Hörenは問題用紙を開くや否やTeil1の問題文を事前に全部読み込む!!これ重要!!回答方法の説明文は分かりきっているので全部すっ飛ばして先回りしてとにかく読む
Hörenは最後に5分間、解答用紙を記入する時間が与えられるので、回答はいったん問題用紙にメモするだけに留める。回答用紙に最後まで記載しない
Hören Teil1が終わったら、全て忘れて即Teil2の問題と回答を読み込む。Teil1の回答を解答用紙に書き込むのは後回しにする!
Schreibenは2→1の順番で解く
Sprechenは完璧な自己紹介のスクリプトを準備する。笑顔でハキハキ話す練習をする。自分の自己紹介の動画を撮って、あわよくば「この受験生元気だな。点数ちょっと多めにつけちゃおうかな」と思わせるぐらいのクオリティに仕上げる。第一印象は重要な気がする。
自分の得意と不得意を把握し、不得意分野は捨てる気持ちで挑む。僕はHören1 の平均得点率が3割なので、4割取れたらラッキーな心持ちで挑んだ。Schreibenは得点源だから7割以上を取るつもりで気合いを入れた。
雑記:Sprechenの試験対策
Redemittel(定型的なフレーズ)をたくさん覚えると良いというアドバイスをよく見かけます。確かに重要ですが、僕は数少ない簡単なRedemittelをスラスラ言える方が有用に感じました。以下が僕が試験中に使ったRedemittelです。
賛成:Ich bin dafür. / Du hast Recht.
反対:Entschuldigung, aber ich bin dagegen.
困惑:Ich bin nicht sicher…
提案:Ich habe einen Vorschlag!(笑顔でw)
質問:Was denkst du?
これらを自信持ってスラスラ言えれば議論は成立します。難しい表現を使ったほうが確かに点数は高いかもしれませんが、ちょびっと難しい表現はRedemittelではなく、普段の語彙で使うようにしました。
オススメC1対策のまとめ
いろんなやり方があると思うけど、以下の3つは重要だったと思います。
時間をかけて、Mit Erfolgを精読する。問題文、選択肢、本文、Hörenのスクリプトを全部精読する。分からない単語は全部リストにして眺めまくる。この作業はしんどいけどかなり力がついた。受験生並にやった笑
他の模擬問題集は数個解いて、自分の得意不得意を把握する。後は問題文と選択肢だけ精読する
SprechenとSchreibenはネイティブドイツ語先生に添削してもらう
最後に
正直、LesenとHörenの結果はガチャ要素もあるので、合格した自信は…60%ぐらい…って感じです。4週間後に結果が出るので、また報告します!
メモ: 予想得点
Lesen: 60%
Hören: 55%
Schreiben: 70%
Sprechen: 80%
続編: ↓結果です。不合格でした。
番外編:ドイツ語Goethe C1試験の受験記(Sprechen番外編)
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