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入院生活からわかったもの①

2021年1月22日、長年患ってきた「変形性股関節症」の治療のため入院した。

1月26日の手術は、私の変形した股関節を取り出し、人口関節に置換するという手術である。

入院後すぐに、各分野の担当の方々から入院・治療に向けての説明があり、また、診察してくれたドクターからは、病気の症状は末期であるが、手術すれば良くなりますからという言は、今の私には何にもまして力になった。

手術当日の1月26日、変形性股関節症の患者の手術が3組あって私の番は最終で、午後からであった。

手術室に入ると、私が、事前に術中の音楽としてリクエストしていた綾戸千絵さんの「アメイジンググレイス」というが曲が流れていて、手術に向けて緊張していた気持ちがほっと安らいだ。

全身麻酔でその後のことは全く記憶にない。

執刀医の話では、手術は成功だったそうである。

手術から2週間が経過、未だ車椅子ではあるが、手術による右足の傷もやや軽くなってきた。

今日は、朝からの雨で入院室の窓から見える大山の雄姿もかすんで見えていた。

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朝から、採血・抜糸、そして2週間連続してのお腹への注射、リハビリと続く。

現在は、コロナ禍で見舞いも禁止である。

ある意味で気楽ではあるが、寂しくもある。

同じ病棟の同じ階に入院しいている人達とは、名前は知らなくても顔見知りとなり、挨拶や言葉を交わすようになったり、また、同じ病気の先輩の方からは、教えてもらえることもたくさんあったりもする。

年齢も置かれている状況も全く異なり、この病院に入院しなければ、或いは、病棟や階層が異なれば出会うこともなかった人たちに対して、ある種の親近感がわくのである。

それは、病状は異なっても病と闘っている、或いは退院してから歩まなければならない状況等といったものへのある種の親近感かもしれないが。

そこには、人それぞれの、ある種の人生模様があったりもする。

そんな中で、退院していく何人の方に「おめでとうございます。よかったですね。」という言葉で見送ったが、内心では何時も私の退院後の先行きと重ね合わせて「この先、是非、いい人生を歩んでほしい」と願っているのである。

病気の内容は違っても闘病の苦しさや様々な不安等は相通じるものがある。

苦しさを分かち合える仲間といったある種の愛おしさを感じ、ただただ退院後の幸せを願うばかりである

他人のことを本当に理解できるというのは、理屈や頭で理解できるということではなく同じような経験や体験というのがとても大事になる。

気持ちや感情として理解できるのである。


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