「グランツーリスモ」観た。
原題:Gran Turismo
監督:ニール・ブロムカンプ
出演:アーチー・マデクウィ、デヴィッド・ハーバー、オーランド・ブルーム、ジャイモン・フンスー ほか
上映時間:134分
人気ゲーム「グランツーリスモ」を実写映画化!
1作目2作目あたりをかじったことある。
以降は追いかけていない。レースゲームは苦手で・・・。
ただ走って景色を楽しむだけの運転ゲームがあるといいなぁ。
本作はゲームの映画化ではなく、ゲーム好きからプロレーサーになったヤン・マーデンボローの実話を描いたもの。
グランツーリスモのトッププレイヤーを集めたプロレーサー育成プログラム「GTアカデミー」からプロの世界を目指すストーリー。
「ゲームばかりしてないで外で遊びなさい!」
このフレーズは世界共通なんやな。
ウェールズに住む青年ヤン(アーチー・マデクウィ)は大学を休んでゲームに励む日々。
ある日、夢への誘いが届き人生が動きはじめる。
この前半が薄味。
ヤンはどんなゲームセンスがあるのか、テクニックがどれだけすごいのか見えないまま進んでゆくから、彼を応援する度合いが停滞。
リラックスのためケニー・Gを聞いているところから、急に魅力が出現。
ケニー・Gは偉大なり。
リアルのレースに挑む後半は、メカ好きニール・ブロムカンプ監督(「第9地区」)の好アングルが随所に見られ、自然と鑑賞姿勢が前のめりに。
”スピードは駆動だ!”
と強調する動力、馬力の演出により、アスファルトを削ぐほどの重量感がありありと伝わる。
速さより重さ!
だからこそ、クラッシュシーンめっちゃ怖い。ゾッとした。
この事故はチームの責任だろ。
危険箇所を事前に共有しておけよ。
「ゲームと本物は違うねんぞ」
「ゲーマーからレーサーなんてできるわけないやろ」
「俺たちをなめるなよ」
と風当たりきつい中、自分を信じて、恐怖を乗り越え、ひたすらに前へ!
ライン取り冴え渡った末のチェッカーフラッグに泣いた!
夢を諦めた過去を抱えるコーチの歓喜にも泣いた。
コーチであり、メンターでもあり、メカニックもこなせるジャック(デヴィッド・ハーバー)が最高!
レース前に描かれたヤンと父親の抱擁シーンも素晴らしい。
危険への心配と、それに挑む息子を誇りに思う気持ちがないまぜになった父親の表情にもらい泣き。
GTアカデミー創設者のダニー(オーランド・ブルーム)は邪魔に見えたなぁ。
チャラい。
https://www.famitsu.com/news/202309/15316923.html
山内さんが車好きの情熱を注いでシミュレータレース「グランツーリスモ」を開発するドラマをじっくり描く前半と、そのゲームに触れて才能を開花させるヤンの活躍パートの後半。
そんな構成の映画にしてほしかった・・・。
人物造形の勿体なさを含みつつ、胸熱展開の連続で押し切ってみごとに感動させる力作。
エピローグにも泣いた。
ご本人が!
再見したくなる!
サポートしていただけたら嬉しいです。(小声)