見出し画像

THINK TWICE 20210214-20210220

2月15日(月) ロン・カーター・プレイズ・バッハ

画像1

バッハの無伴奏チェロ組曲を、ロン・カーターがウッドベース1本で演奏した、日本独自企画盤『プレイズ・バッハ』(1986年)を、午後はずっと聴いてました。

ロンは幼少の頃から、プロのオーケストラ演奏家を目指してチェロとコントラバスを習っていた人ですが *1 、それでもチェロの調弦(A/D/G/C)とコントラバス(G/D/A/E)の調弦が異なることから、バッハが書いたチェロ用の楽譜をベース用に編曲し、それを弾きこなすために半年以上も練習を重ねた───と、ライナーノーツにありました。

*1 チェロからコントラバス(ダブルベース)に転向した彼は、ニューヨークのイーストマン音楽学校の奨学金を獲得しました。1958年、音楽学校を訪れたヒューストン交響楽団のレオポルド・ストコフスキーに才能を認められたのですが、ストコフスキーは、少なくとも自分が率いているアメリカ南部のオーケストラでは黒人のクラシック演奏家を受け入れる下地が無いと判断。ロンはそのことをきっかけにその道を断念し、彼はジャズミュージシャンとしてのキャリアをスタートさせました。

弓弾き(アルコ奏法)ではなく、 すべてピチカート奏法で演奏しているのも、ジャズミュージシャンとしての強いこだわりを感じるし、オイゲン・キケロのようなジャズ風バッハでもバッハ風ジャズでもない、ちょっと奇妙で、それでいてとても美しい作品で、ぼくはとても好きです。レコードは値段しますけど、CDは激安なので、ぜひ。


2月17日(水) THINK TWICE RADIO 12

画像3

THINK TWICE RADIO VOL.12
Tana Kara Washi Dukami / Grab From The New Songs Issue


〈TRACK LIST〉
Marco Castello - Villaggio
Bay Ledges - Feelz
PSYMON SPINE - Jumprope
Sports - The Look
Anatole Muster, Daniel Hayn & Tennyson - Vacuum Lessons feat. Kiefer & Hadrien Feared
Poppy Ajudha - Weakness
Ashes To Amber - Going Down
Kowloon - Late Last Night
besphrenz - Ordinary
Summer Salt - Baila
Ben Varian - I'm Listening
Ben Varian - Portraits & Statues


番組でも紹介した、19歳のジャズアコーディオニスト、アナトール・マスター君がYouTubeにアップしていたマリオカート8「ドルフィンみさき」のテーマソングのカヴァー。才能の無駄遣いにも程がある(笑)。


2月18日(木) どっちの料理ショー

夕飯を食べに行ったら、カウンターで隣りあわせた人が、自分のスマホ、水の注がれたコップ、紙おしぼり、水差しや醤油や食塩の瓶の位置まで1mm単位で調整するタイプでした。水差しとか調味料の瓶なんて、ぼくも使うし、ぼくが動かしてイライラされたら嫌だなあ……と思いつつ、頼んだ海老天定食が運ばれてきたので、ひとまず食べることに集中してました。

数分ほど経って、隣の人が頼んだ天津飯が運ばれてきたところ、彼は犬食い&汁物を音を立てて啜り上げて食べる人で、ぼくはどうにも納得いきませんでした。そっちか、こっちか、どっちかにしてくれよ。


2月19日(金) 早春スケッチブック

昨日は終日、珍しく松山市内も吹雪いたので出かけられなかった。で、今日の午後。ネット予約していた資料を借りに、図書館へ自転車で向かっていると、道端のセブンイレブンから事務着の中年女性がものすごい勢いで飛び出してきて、駐車場を斜めに猛ダッシュし、車に乗り込むと、あっという間に立ち去っていった。便意と戦いながら、車からコンビニへ駆け込んだことは経験あるけれど、あれほど慌ててコンビニから飛び出す理由というのはまったく思いつかない。なんとなく珍しいものを見た、という気がした。もう、春はすぐそこだ。


2月20日(土) 今日も誰かの誕生日───とはいうけれど。

画像2

本日は2月20日ということで、今日がお誕生日の人たちにちなんだ楽曲をレギュラー出演しているラジオ番組でかけました。

・メトロポリタン美術館さん(140歳)にちなんで───
大貫妙子「メトロポリタン美術館」

・志村けんさん(71歳)にちなんで───
オーティス・レディング「Security」

・マーシーこと真島昌利さん(59歳)にちなんで───
真島昌利「カローラに乗って」

・イアン・ブラウンさん(58歳)にちなんで───
ザ・ストーン・ローゼス「Here It Comes」

こんな切り口でなければ、絶対にひとまとまりでかかることの無さそうな全4曲ですね。

番組でもお話しましたが、あるジャンルで革命的な仕事をした、また一時代を築いた方々が、2月20日にたくさん生まれていて、とても多くて驚きました。たとえば、上記の方々以外にも、志賀直哉さん、石川啄木さん、長嶋茂雄さん、アントニオ猪木さん、山藤章二さん、美内すずえさん、四方田犬彦さん、カート・コバーンさん、ロバート・アルトマンさん、チャールズ・バークレーさん、シンディ・クロフォードさん───。

そして、いしのようこさんも。彼女が志村さんと同じ誕生日ってすごいですよね。あと、黛敏郎さんがこの日に生まれ、武満徹さんがこの日に亡くなっているというのも、なんとも不思議な因縁です。

番組はradikoプレミアムにて一週間タイムフリーで聴けますので、どうぞよしなに。

https://radiko.jp/#!/ts/RNB/20210220100000

というわけで。
生きてる方も、死んでる方も、みなさんおめでとうございます。

サポートしていただいた資金でレコードや本を無駄遣いし、執筆の糧にしております💰