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技術者の動画教育について考える

地方のメーカーで回路エンジニアとして働いています。最近、Udemyに教育動画をアップロードしました。

ちなみにこれです↓
https://www.udemy.com/course/ee_noise_beginner/?referralCode=CC377C04F16A2C80E5A9


教育動画を作成するにあたっては、技術者教育における動画活用のメリット・デメリットを考えました。この記事でアウトプットしようと思います。

動画教育のメリット

技術情報のほとんどは書籍や雑誌、論文、ネットに公開されている記事などのテキスト形式です。これに比べると動画形式の技術情報は圧倒的に少ないでしょう。しかし動画にはテキストと比べて以下2点のメリットがあると思います。

(1)アニメーションが使える
物理現象などを説明するなど、静止画ではなくアニメーションで説明した方が分かりやすい場合があります。また、アニメーションを使えば図の一部を修正しながら説明をするといったことも可能性です。

例えば私の教育資料では、下の図の一部を少しずつ変えながら説明するということをしています。

(2)1つの図を長く説明できる
上の資料の説明を文字に起こすと1200字程度になります。 1200字というと大体こんな感じです(スクロールをお願いします。)

1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。1200字はこのくらいです。


文章を読み進めるにしたがって図は上に移動していってしまいます。 図を読む → 文章を読む → 図を読む と画面を動かしたり、視線を動かしたりするのは面倒なものです。

動画の場合は、図を固定にして音声で説明が出来るため、視線を移動させる必要がありません。説明が多いような場合には有効だと思います。

動画教育のデメリット

(1)スキップしづらい
テキストであれば、目を通せばしっかりと読まなくても大体の内容は分かります。例えば「ここは自分にとって必要ない箇所だから読み飛ばそう」ということが気軽にできます。しかし動画では音声をしっかり聞かないと扱っている内容が分かりません。このため、「読み飛ばし」ならぬ「見飛ばし」がやりづらいというデメリットがあると思います。

(2)教育資料の製作コストが高い
テキスト形式の教育資料の場合、良い図と文章が作成出来ればそれで完成です。動画の場合はこれに加えて録音と動画編集が必要です。これに時間やお金(マイクやカメラなどの機材代)といったコストがかかります。

私の場合は口頭で説明することが苦手なので、録音部分はかなり苦労しました。言葉が飛んだり、かんだり、変な間が出来てしまったり・・・。練習や取り直しを含めると、一時間弱の録音を完了するのに12時間程度の時間がかかりました。


動画教育が適しているケース

以上のメリット、デメリットを考えると、動画教育は基礎的な内容の教育に適していると思います。逆に、高度な内容の教育には向いていないと思います。

基礎的な内容というのは、大学の学部の授業で習うような内容も含まれるでしょう。一方、高度な内容というのは企業や研究室で数年がかりで得られた知見などです。

こう考える理由は以下の通りです。

●基礎的なことを学ぶ必要がある人は、アニメーションでの理解が出来ていない。例えば電気工学の分野においては、信号が反射するイメージを頭の中に持っていない。それならばアニメーションを使える動画教育が良い
●基礎的なことを学ぶ必要がある人は、簡潔ではなく丁寧な説明が必要である。文書で丁寧な説明をすると文字数が増えて、上述したように図が見づらくなってしまう。このため図を動かさずに多くの説明が出来る動画は優れている
●高度な内容は、情報の取捨選択が必要になってくる。自分が知りたいことだけ学び、それ以外はスキップしたい。使いもしない高度な、そしてたいていは難解な内容を頭に入れることは大変だし、時間も勿体ない。このため、スキップしづらい動画教育は適していない
●高度な内容は、その情報を必要としている人が少ない、つまりマーケットが小さい。マーケットが小さいテーマについて動画という作成コストの高いメディアを使うべきでない。テキストで良い。

おわりに

最初に述べたように、私はUdemyに教育動画をアップロードしました。教育内容は、この記事で説明した考えのもとで決めたものです。
私が作成したのは、電気回路・電子回路における雑音理論の基礎の基礎を学ぶものです。これの分かりやすい資料は私が探した限りでは見つけられませんでした。教えたい内容は基礎的であり、かつアニメーションが役立つ場面があったため、教育資料は動画が良いだろうと考えました。

電気・電子分野における動画コンテンツは少ないので、今後増えていってほしいです。電気は目で見ることが出来ないため、動画でイメージを掴んでもらうという教育方法は有効だと思います。微力ながら私も貢献していきたいと考えています。

それでは最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

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