見出し画像

ガンちゃん退治

ガンちゃん:
山ちゃんさん、昨日俺、めっちゃ興奮しました

山ちゃん:
ん?あ、あああぁ
(察しはつく、サッカーだな)

ガンちゃん:
山ちゃんさん、日本、やばくないですか

山ちゃん:
ん?あ、あああぁ、やばいやばい

ガンちゃん:
山ちゃんさん、反応がなんか変スよ

山ちゃん:
ん?なして?

ガンちゃん:
堂安やべぇ とかじゃないスか

山ちゃん:
ど、どうあん?
ああぁ、どうあんやべぇ

ガンちゃん:
まんまじゃないスか、なんスかそれ
(笑)

俺の頭の中


そうだ
俺ってヤツは
サッカーにまったく興味のない人間だ

そもそも家にテレビがないから
そのどうあんとやらを見ることもできない

ましてや

足であのボールを操るなんて
同じ人間としても
理学療法士としても、まったく想像できないので
すべて偶然、ゴールは奇跡、だと思ってる

偶然、そこに立っていたらボールがやってきて
偶然、足にボールが当たって
偶然、ゴールに入った

わー奇跡

技術うんぬんではなく
偶然と奇跡の物語だと

俺は、思っている

冒頭のガンちゃん
彼は学生時代はサッカーに明け暮れ
社会人になった今では
日々、フットサルに精を出す作業療法士23歳
今年、入職したばかりの新人だ

父親ほどの俺に
謎になついてくるのだが
若干、俺をバカにしているフシがある

ガンちゃん:
山ちゃんさん、いつも家で何してるんスか?

山ちゃん:
洗濯

ガンちゃん:
マ、ジ、で!?
山ちゃんさん、洗濯するんスか!

これはガンちゃんとのお決まりの会話で
洗濯のところが、料理になったり映画になったり
何でもいいのだが
どういうことか、毎回、ガンちゃんは驚愕する

誰しも、洗濯するだろ

そして、自分の好きな話題の時は
俺を未知の領域に引きずり込むのだ

ガンちゃん:
堂安、ヤバくないです?

どうあん、どうあん、どうあん
こしあん、つぶあん
どうあん

俺の干からびた前頭葉では
このあたりが限界

ガンちゃん:
山ちゃんさん、趣味とかないスか?

山ちゃん:
ないよ

ガンちゃん:
あー、嘘だ。なんかやってる顔してる

め、め、め、めんどくせー
コイツ、相当めんどくせー

病棟で俺を見つけると
呼んでもいないのに寄ってくる
それでいて
患者へのアプローチの仕方を

聞くわけでもない

なので、ここ最近
なめられてばかりはいかんと思い

山ちゃん:
どうあん、美味しかったよ

山ちゃん:
どうあん、美味しかったよ

ガンちゃん:
あ?

ガンちゃんの好きな選手を覚えておいて
全部そのあとに、美味しかった、と
つけ加えてやることにした

するとどうだろう

話がそこで終わるのだ

(笑)

グッジョブ山ちゃん

ガンちゃん:
山ちゃんさん、タフグミ、旨いスよね


↑ 緑効青汁のCMなのだが
すーぱーぼてにかぁる るるるる
すーぱーぼてにかぁる るるる
るるる るるる りょこぉあーおーじーるー

青汁の主題歌が
こんなにダンサブルでゴージャスなコーラスに
仕上げる必要があるのだろうか

安田成美さんが年齢に反して
美人すぎるのと、同じくらい衝撃だった

ガンちゃんには、わかんねーだろうな

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?