よもやま料理帖 ~カレイの唐揚げ 中華あんかけ風~
俺の父親は、カレイ釣りの名人だ
子どもの頃はよく一緒に釣りに行ったが
釣りを楽しむというよりも
漁に近くって、いつからか行かなくなった
父は、噴火湾のある室蘭市と伊達市の境に
船釣り用のボートを預けていて
天気の良い日は、延々とカレイを釣り続ける
その辺りでは、漁師でもないただの素人なのに
ちょっとしたカレイ釣りの有名人だ
家族は正直なところ
どんなに釣っても、嬉しくない
ちなみにヒラメとカレイの違いを
分かるだろうか
魚の目の位置を上になるように置いた時
左向きになればヒラメ
右になればカレイだ
ヒラメの『ヒ』は『左』で覚えたらいい
そして、ヒラメは噛む力が強くて有名で
船釣りでヒラメが釣れ、釣り針を取る時
パクッとかじられると
ヒラメのサイズにもよるが
指を喰いちぎられてしまうことがあるほどだ
一方、カレイは近海魚で
そこまで噛む力が強くないと言われているが
主レベルの大きさになると
やっぱりパワーが違う
父は過去に、こんなサイズのカレイを見たことない
というカレイを釣ったことがあり
浜で記念に魚たくをとったことがあるらしいが
その時のカレイは指を噛まれて
親指の付け根から大出血していた
ここまでして、カレイに注ぐ情熱
さっぱり分からない
つまり平べったい魚とは、噛む力がすごい
ということなのだろう
さて
ひとえにカレイと言っても種類があって
マガレイ
クロガシラ
イシモチ
砂ガレイ
ソウハチガレイ
ナメタガレイ
などなど、様々だ
ここ最近では
この噴火湾ではマツカワカレイを養殖していて
ブランドガレイとして力を入れている
このマツカワが養殖の網から逃げ出し
5年ほど前まで、父の竿に掛かっていた
マツカワはカレイ界の王様と言われ
刺し身すると、淡白な白身魚の割に甘みが強く
身がしまっており、非常に美味しい
個人的には、イシモチに似ていると思う
だが、ここ最近、そのマツカワが釣れなくなり
今年になってから、アサバガレイという種が
どんどん釣れているらしいのだ
父もはじめのことで混乱している模様で
こんな地球の末端にも
温暖化の影響がきているらしい
俺としては、マツカワ以外
どれもこれも全部一緒、平べったい魚
という認識しかないので
多少の味の違いは分かるかもしれないが
正直なところ、どれも一緒だ
なのに、父はとにもかくにもカレイを釣る
家族がもう要らないといっても
他の魚を釣ることなく
カレイだけをここ数十年釣り続けるのだ
という事情もあり
我が家系は、カレイ料理が当たり前に上達した
今回は、その最近釣れるという
アサバカレイ、を
唐揚げにして食べみようと思う
〇カレイの唐揚げ ~中華あんかけ風~
1人でカレイ1匹食べるとして
2人前の分量です
カレイだけでなく白身魚なら何でもOKです
・材料
カレイ 2匹
シメジ 1株
長ネギ 2/3本
乾燥キクラゲ 10個くらい
ショウガ 1片
ニンニク 1片
・調味料
鶏ガラスープ粉 小さじ1
醤油 大さじ1
みりん 大さじ1
砂糖 大さじ1
豆板醤 小さじ1弱
オイスターソース 小さじ1
片栗粉 大さじ3
水溶き片栗粉 小さじ1~2
カレイにまぶす片栗粉 残り全部
塩・コショウ 適量
サラダ油 小さじ1
・作り方
カレイは、ヌメリが多い魚なので
しっかり水洗いして
キッチンペーパーで水気をとっておきます
片栗粉小さじ1を水、50ccで溶かしておきます
片栗粉、塩・コショウ・サラダ油をのぞく
調味料すべてを混ぜて
熱湯80ccに溶かして
中華ダレを作っておきます
カレイは2等分ないし3等分に切り
塩・コショウで下味をつけて
10分ほど放置します
ここでカレー粉を小さじ1まぶせば
このあとに作る、中華あんかけがなくでも
美味しい唐揚げになります
あんを作る
フライパンにサラダ油をひき
ニンニク・ショウガを炒め
長ネギを入れ、また油と絡めたら
シメジ・キクラゲを入れて混ぜ合わせておきます
作った中華ダレをフライパンに流しいれ
最後に水溶き片栗粉を入れて
ひとまわししたら出来上がりです
カレイを揚げる
揚げ油の温度は170~180℃
カレイに片栗粉をまぶし5分ほど揚げます
あとはあんかけをかけて
盛り付けたら、できあがりです
美味しいから、試してみてね
👇カレイの煮つけはこちら
じゃーねー
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