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加齢の影響か羞恥心がなくなってきた気がする

 日本人は他人の目を気にしすぎていると言われるが,他人はそれほど人のことを見ていなかったりする。人の目を気にしすぎて新しいことに挑戦する機会を逃すのはよく聞く話である。そうは言っても,気になるものは気になってしまう。他人に笑われたくはないし,失敗せずにうまくやっていきたいと思わずにはいられない。
 子供の頃からかなり周りの目を気にして生きてきた気がする。特に新しいことに挑戦することには本当に慎重だった。高校の部活では,初心者として空手を始めたが,それは同期のほとんどが初心者だったからである。当時は,本当はバドミントンがやりたかったんだ。でも,バドミントンは経験者だらけで上手くやっていける自信がなかったのだ。
 いわゆるアラサーと言われる年代に入ったあたりから,周りの目を気にしすぎることがなくなった気がする。元々人見知りをする方なので,その点はあまり変わっていないが,ましになった気がする。どうせ誰も自分のことなんか見ていないし,そう思うようになってきたのだ。

 SNSの普及はたくさんの世界を見せてくれる。一方で,誰も私のことなんか見ていないことも,ひしひしと伝わってくる。どっかのインフルエンサーに認知されたところで,大勢の中の1人。そこには繋がりがあるようで何もない。言い表しにく孤独感がまたひとつ増えただけである。
 日本は,狭いところに人間がいっぱいいるのに結局は1人だと思う。だからこそ,他人のことなんか見ているようで見ていない。私は結局何をしてもいいんだと思えてきた。公共の福祉に反しない限り。
 SNSの普及は悪いことばかりでもない。直接的な人間のつながりは希薄になったかもしれないが,SNS無しでは出会えなかったであろう世界がある。自分はこんなことに興味を抱くことができるのかと,新しい自分の発見である。そうして私は,今の自分自身を見つめ直す。

 こうしてあまり恥を考えずに生きているのは,加齢により考え方が変わったきたからだろうか。もしかすると単なるホルモンバランスによるものかもしれない。

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