コロナ後遺症考察

AKIRAです。
本日は、考察回です。


後遺症の定義

政府は、コロナ後遺症をさも医学的な知見に基づいた風で対応策を出していますが、その正確な病態像を認識できていません。
ゆえに現状は、コロナ感染回復後に関連した不定愁訴を含む各症状をまとめてそう呼称している節があります。

本日は、その正体に迫ってみたいと思います。

3回目接種

この記事では、理論上3回目接種前後がカギとなります。
根拠はもちろんこれ↓

https://www.science.org/doi/10.1126/sciimmunol.ade2798

私の記事で紹介したIgG4抗体論文ですが、その記事では「IgG4へIgGクラスタイプの発現が引っ張られたことで、主力となる抗体の中和活性が減弱した」可能性について論じました。

もちろんこの話は、あくまでもこの論文をもとにした考察であるので、1回目や2回目の接種に対する影響を支持するものではないことをまずご理解ください。

前提として、コロナウイルスというウイルス株自体が、ほかの感染症個体と比べて異常な株であるという科学的認識は持っておくべきだと考えます。
あれだけの多岐にわたる変異を持ち、さらにはそれらの変異株に対して固有の病態像(血栓形成や味覚嗅覚障害、ブレインフォグなど、従来コロナ株が引き起こさない症状)を呈することがその異常さを示唆しています。

しかし、よくよく考えてみれば単純な話で、コロナウイルスはもともと変異頻度の比較的高いRNAウイルスであり、定期的に流行を引き起こすインフルエンザウイルスもそのポテンシャルを持っている可能性があります。
でも実際には、コロナウイルスの変異株は明らかにインフルエンザウイルスよりも多く、それらのゲノムの変異の連続性には無視できない疑念が存在していることは言うまでもありません。(つまり、「変異株かどうか」という部分から疑う必要があるということ)

これらの事情から考えて、コロナ後遺症のメカニズムはもはや自然界の法則上に則った現象による単一の影響ではない可能性が推察されます。

可能性:ワクチンの影響

単一の影響ではない、しかしながら複数のうち多くはこれ。
そう言えるレベルにまで既にこの可能性は検証されてきたと思います。

私の考えでは、IgG4抗体による獲得免疫系・自然免疫への撹乱は無視できないポイントではありますが、同時にIgG4抗体の免疫記憶の特性に着目してコロナ以外の感染個体に対する免疫機能の脆弱性を主張しておられる方もいらっしゃいます。
要は、コロナ以外免疫記憶がはたらかない状態である、という主張ですね。

実は、この可能性は現状無視できない状態にあります。
理由は簡単で、コロナ後遺症に定義される各症状のレパートリーが多岐にわたっているからです。
通常、本来のコロナウイルス(従来株のこと)はブレインフォグなんて起こしません。しかし、新型コロナはその性質を保有しています。ですが、ちょっと考えると気づくことなんですが、新型コロナ自体も通常の風邪ウイルスと同じ特徴を持っていることはいうまでもないことで、そのうえ新規の症状を引っ提げてくるわけです。つまり、ここだけを見れば新型コロナとて一般的な流行の風邪ウイルスと類似した特徴を示していることは誰がどう見ても分かる話です。

ここで見落とされている可能性が、二次感染の可能性です。
コロナ陽性患者が回復後あるいは回復せず呈する病態像をコロナ後遺症とするのであるのなら、別にコロナウイルスによる影響でなくともその後に続く二次感染であっても不思議ではありませんよね?
それなら、普段は大した影響のないウイルスでもワクチンの影響などで症状が出てくる可能性はあります。なぜなら免疫が脆弱になってるから。

可能性:持続感染

コロナウイルスが体内に残ったままである。
こういう可能性を無視はできませんが、私の解釈は少し異なっています。

仮にコロナがそういう性質を持っていたと仮定しても、そもそも、持続感染するウイルスというのはコロナだけでなくほかにも存在しており、それらに対する免疫機構がワクチン一つのかく乱作用によるものだと考えるのはいささか乱暴な気がします。

それよりも考えなければならないことは、回帰感染が連続することで実質的には持続感染になってしまっている可能性についてです。
理論上、どれだけT細胞が感染細胞の認識をごまかされていたとしても、その他の代謝機構やアポトーシスなどで細胞が死ぬことはあります。
それまでにウイルスが自らのゲノムをコピーし終わっていて、新たな宿主細胞に感染していくことよりも、その頻度を超えて外来からのウイルスの暴露の頻度が激しくなる可能性を考えた方がより現実的ではありませんか?

その証拠に、現状様々なコロナ株が波のように検出されています。これが何の影響によるものかはともかくとして、感染状態を持続させるに足るウイルスの暴露を支持する情報としては十分すぎるでしょう。
変異株が免疫逃避を行うのであればなおさら。

可能性:ワクチンと回帰感染のループ

そして、これが本日一番言いたかったことなのですが、これら二つが組合わさったとき、最悪のループ構造が出来上がってしまうわけです。

何が言いたいかというと、接種/未接種関係なく、全ての人間が感染する頻度を増やされている可能性があるということです。

ある一つの仮定として、コロナウイルスが他の宿主(例えば猫とか)を介してゲノムのシフトが起こっており、それらが有意なタンパク変異に繋がるという考察も見られます。
しかし、それはウイルスが変異を起こす過程で適者生存の法則のもと、その毒性(あるいは症状の強さと言い換えてもいい)を犠牲にして感染力にパラメータを振ることで、よりコピー数(ウイルスの増幅効率)を確保する当然の法則です。つまりこれは、自然の淘汰圧による当然の現象であり、その末路は毒性の収束です。
コロナのように症状のレパートリーが拡散していく現象とは対局に位置する生物学的現象になります。

ともすれば、答えは非常に明瞭で、自然によるものでないなら人為的な行為による影響を考えるのが筋というもの。
一番見落とされているウイルスの力価の問題です。
長くなりましたので、結論だけ先に記述します。

コロナウイルス自体に感染力を増強する性質がなくとも、それに見合うだけのコピー数を確保する手段があれば、感染にブーストを掛けられる。

という考察です。
これについての詳細は、別記事で考えています。

以上です。


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