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毎月分配型投資信託はおススメ?

投資信託を始めてみようと思ってもどの投資信託を購入するかが、大きなハードルになります。
銀行や証券会社のホームページに、必ず「おすすめ投資信託ランキング」や「購入額ランキング」があります。

たとえば、某地方銀行のホームページをみてみると、こんな感じです。

図7

1位、2位、4位に「毎月分配型」や「毎月決算コース」とあります。

「毎月分配型」投資信託って?

毎月分配型」投資信託とは、文字通り、分配金を毎月口座に入金してくれる商品です。
投資をしていると、毎月お小遣いのように入金されるなんて最高の商品じゃないかと思いませんか?

「分配金」ってなに?

投資信託における分配金とは、投資信託で運用した際に得られた収益(儲け)の一部を投資家に分配するお金のことを、分配金と言います。
簡単に言うと、1万円を投資して、2万円になったので、儲けの1万円を投資した人に戻すということです。

銀行の利息と分配金の違い

分配金と銀行の利息は同じように聞こえるかもしれませんが、大きな違いがあります。

銀行の利息:銀行の資産の一部が利息になる(自分の資産ではない)
分配金  :増えた自分の資産の一部が分配金となる

分配金は2種類ある

実は分配金というのは2種類あります。

・普通分配金
・特別分配金

「普通分配金」とは、株価の上昇や企業の業績アップで得た利益から配分される分配金になります。
投資をして儲けた分が手元にはいってきます。
一方の「特別分配金」とは、利益からではなく、投資元本を取り崩して分配されます。
例えば、1万円を投資していてその中から勝手に100円を分配金として入金されるということです。
そうなると、投資している額は、9,900円になってしまいますよね。
イメージとしてはこのような感じになります。

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特別分配金を繰り返していくと、自分の資産が勝手に取り崩されて手元に戻ってくるということになってしまいます。
これでは、投資をしている意味はないですよね。
しかもその投資した商品が値下がりしているのであれば、なおさらです。

すごい「毎月分配型」投資信託

数多くの毎月分配型投資信託が販売されています。
楽天証券の取り扱い商品でも、718本の毎月分配型投資信託が販売されています。
目についた毎月分配型投資信託を紹介します。

その名も
「ブラジル株式ツインαファンド(毎月分配型)ツインα・コース」です。
もう名前からしてすごいですね。
ブラジル株式に投資をする投資信託のようです。

この投資信託の現在のチャートはこちら

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基準価額というのは、株価のようにその投資信託の価格になります。
販売開始時は、1万円でしたのでそれが現在では439円という悲惨な結果になっています。
しかも、利益がでない中でも毎月資産のなかから分配金をだしているので、余計に基準価額が値下がりしています。

例えば、販売開始時に1万円を投資した人が毎月分配金をおこづかいのように使ってしまった場合、口座に残っている資産は439円になっています。
別の人は、もらった分配金をまたこの商品を購入した場合は、基準価額+分配金の額の8,881円になっていて、いずれの場合もマイナスになっていることがわかります。

まとめ

元金融庁長官の森信親氏が「つみたてNISAの対象となり得るのは、約5,400本ある投資信託の1%以下」と講演会で話している通り、日本の投資信託で投資に値する商品は1%以下しかありません。
言い換えれば、のこりの99%以上は投資に値する商品ではないぼったくり投資信託ということになります。

その中でも毎月分配型投資信託は、どうしてもコストが高くなってしまいます。
コストは運用益に関わらず強制的に差し引かれるものですからコストの安い投資信託を選ぶことが必要です。

そして、銀行や証券会社の人気ランキングに入っている投資信託は、
「良いファンドだから売れ筋ランキング上位に入っている」のではなく、「金融機関が一生懸命売り込んだから売れ筋ランキングの上位に入っている」可能性もあります。


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