SLEとわたし

忘れもしない、2020年3月29日。そしてその年の10月16日。
発症した日と、確定診断を受けた日。

わたしは、全身性エリテマトーデス(SLE)という病気と生きています。
膠原病の一種で、指定難病。

発症からもうすぐ2年。やっと、こうやって文字にしたり、発信したいと思えるようになった。

診断されてからの1年くらいは、夢かもしれないと毎日信じてた。
毎朝起きると、夢だよね?って体を動かして確認するところから1日がはじまる。
でも、朝起きると手のこわばりや色々な症状は毎日あって、やっぱり夢じゃないんだと現実をつきつけられる。それくらい、まだ受け入れきれてなかった。

病気のことは、家族と親しい友人にしか伝えていません。
理由は、自分自身が受け入れ切れていなかったから。
病気だと人に話すことで、それを認めることになるような気がして、受け入れられてなかった時期はそれが何よりもしんどかった。
やっと受け入れて、一緒に生きていこうと前を向けるようになったので、SNSにも本心で発信できるようになりました。

病気になってよかったとは思わないし、まだ、思えない。もうすこし時間が経って、心からそう思える日が来るのかもしれないけど、病気になったから知れたこと、見えた世界、ひとの優しさ、出会い、得ることは山ほどあって。

目に見えない、口には出さないけどみんななにかしら抱えて生きてるということ。病気だけじゃなく、性格的なこと、性的なこと、マイノリティな部分がみんなあるということ。

病気になる前からそれは分かっていたけど、なってからより一層知ることが出来たし、言いたくても言えなくてずっと抱えて生きているひともまたたくさんいることを知った。
そう考えると、大変で辛いことの方が圧倒的に多いけれど、よかったことはあるのかもしれない。

先が見えなくて悩んだり、なんで自分なんだろうって思ったり。
完全に元には戻らないって言われたけど、じぶんに出来ることを自分のペースでがんばろう。と、無理せずに思えるようになって、行動にも移せるようになって、とても生きるのが楽になったし、今この瞬間をしっかり感じて生きれるようになった。

遠い未来を描くんじゃなくて、目の前の今を大切に。

少し前まではやりたいことを実現するために少し先の未来まで想像して、計画を立てたりもしていたけれど、1ヶ月後、明日のじぶんがどう生きるかよりも、今この瞬間を生きることにシフトチェンジして、毎日を大切にするようになった。

そう思えるようになったのも、やっぱり病気になってからだなと思う。


ひとりで見えないものとたたかっているとき、何よりも救われたのは会ったこともない同じ病気とたたかっているひとのSNSだった。

本やウェブサイトからじゃ絶対に見えない日常がそこにはあって、普通に日常生活を送っているひともたくさんいて、元気に過ごせるようになることも知れて、それがとても心強くて。
病気だけじゃなく、生きてるといろいろなことがあるし、見えないところで誰しもがいろんなことを抱えて、向き合って生きていて、それが私の場合はたまたま病気なのかもしれないし、これをきっかけにこれから何かに出会うのかもしれないし。

めちゃくちゃ落ち込んで、悩んで、泣いて、もうなんとでもなれ!なんて思ったときもあったけど、逃げ出さず、放り投げずにいたら、なんとか今日も生きている。

明日どうなるかも分からないし、自分が生きていること、いま感じていることを残したい。

自分が救われたように誰かのきっかけになれたら。

そんな想いから、発信を始めることにしました。

これからSLEのこと、そしてわたし自身のことも発信していけたらと思っています。


好きなことで、あなたの色で、
いつも輝いていられるように。

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