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「夜明けを待つ」 (佐々 涼子) を読んで

2年ぶりにnoteを書くことに決めた。書かずにはいられない本に出合ったため。佐々涼子さんの「夜明けを待つ」を読んだ。内容は他の方々の記事や書評、Amazonを参照いただきたいが、一言で表せば、心を揺さぶられ、言葉の力を感じ、自分の生き方を考えさせられる一冊であった。この書物に出会えたことを幸せだと感じた

著者の作品は10年以上前に読んだ「エンジェルフライト」以来であったが、本作品に収められた数々のエッセイ、ルポルタージュから、著者の優しさ、強さ、弱さ、そして、一人の女性・母親、そして人間としての大きな愛を強く感じた。

圧巻のあとがきを読み、再読、再々読をつづけた。この書籍を読み終えて、何故か思い出したのは、故 池田晶子さんの残した以下の言葉。若松英輔さんの「悲しみの秘義」でも紹介されている言葉。

死の床にある人、絶望の底にある人を救うことができるのは、医療ではなくて言葉である。宗教でもなくて、言葉である。

池田晶子あたりまえなことばかり

著者(佐々涼子さん)は、今、悪性の脳腫瘍で闘病中であるが、この著者の書物は、多くの人を絶望から救いだす”言葉”が散りばめられている。読者として、佐々さんが回復され、また、命の言葉を紡がれることを心より願っております。


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