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【読書】ジェームズ・ロリンズ/地底世界 サブテラニアン Subterranean

シグマフォースシリーズ著者ジェームズ・ロリンズの2016年の作品です。最近シグマフォースの新作が出てこないのでさみしかったのでちょっと手を出しました。

感想はずばり...

読んだ感想はずばりロリンズ作品のエッセンスがしっかり詰まった快作です。それってつまり、軍人、科学者、悪人、自然、歴史、見たこともないような生物、アクション、ラブロマンス、ハラハラドキドキ、全部入ってます。

シグマフォースつながり

舞台は南極、地底奥深くの洞窟の先です。こう聞くとシグマフォースでも似たような設定がありましたね。少し思い出しました。シリーズ第9作「ダーウインの警告」ではおどろおどろしい生き物が闊歩するとんでもない世界が描かれていました。あの作品とはちょっと世界観が違いますが、それでも登場する生物の描写、怖さはやはり秀逸です。本当にいると思っちゃうんですよね。

そういえばダーウィンの警告では大人になったジェイソン君も登場していました。作者としては南極つながりで出したかったのなあ?なんて想像したりしちゃいますね。

それから本作では主役を食ってしまいそうなキャラクターとして地底人(穴居人と訳されてましたね)、「ミミスウィ」が登場しますがこれがなかなか面白い。彼らの存在がアボリジニの伝承とつながっていて、これもフィクションとはいえ、うまく持ってきたなぁ、と感心します。

この「ミミスウィ」、裸だったり毛深かったり、ということは丸見えだったり、XXXを人前でしたりとなかなかです。映像化は難しいかも、と思うのでやはり小説でしか表現できないものってまだまだありますね。

他にも人を襲う、ミミスウィの敵だけど共存関係にあるものとして「クラッカン」なる生物も登場します。彼らはミミスウィ同様、卵で生まれて袋でそ立つ単孔類なのですがミミスウィは人に近いところ、クラッカンは爬虫類っぽく描かれています。単孔類ってカモノハシですよね。南極がオーストラリアと地勢的に近い、昔は繋がっていたんじゃないかということでうまく進化を捉えた想像をして描いてくれています。ロリンズさん、この辺りの描き方いつも本当にうまいです。

さて上下2巻でしたがロリンズさんの作品はやはり引き込まれやすく一気読みしてしまいました。合わせてまた別の作品もゲットしているので読み終えたらまた紹介したいと思います。

おすすめ度:★★★★(頭を空っぽにして読んで楽しめます)


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