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【Amazon Prime】スティーブン・キング/ドクター・スリープ Doctor Sleep

あの作品の続編!

スティーブン・キング原作、シャイニングの続編、これだけで期待は高まります。主役はユアン・マグレガー。


原作を読んで感じた「悪」への恐怖と戦いを終えた後の魂の「浄化」のような爽やかさをどう表現してくれているか、すごく気になっていたのですが、上映時はタイミングを逸していてみにいくことができず、そのままにしていました。

そしてついこの間Amazonで見かけたので、これはなんとしてもみなければと思い、み始めました。概ね原作をなぞってはいるのですが、読者が勝手に思い浮かべているものと映像化されるものがしっかり一致することはなかなか難しく、所々でんー、違う、と思いながらもみていました。

この映画を語るうえで欠かすことができないのは前作シャイニングです。

シャイニング=ジャックニコルソン

子供の頃から知っている小説と映画であるシャイニングですが、やはりあの有名なジャックニコルソンのドアを打ち破って出てくるシーンが強烈すぎて、これまでくわずぎらいで読まず、映画も見ていませんでした。

しかしこの作品を読む少し前に新装版の文庫を買って読んで感動し、映画もみていました。ジャックニコルソンはやっぱりすごい俳優ですね。鬼気迫る演技でとりつかれた男を演じるのですが、その狂気たるや半端ない。演技を超えてるでしょ、ありゃ。

映画自体は編集の問題とかいろいろあったかもしれませんが、キーとなるビジュアルに関して言えばバッチリでしたね。双子、血が溢れ返るロビー、バーカウンターと写真、さらには風呂に現れる裸のお化け。

まあキューブリック版は親子の関係や愛情についてあまり掘り下げられておらず、シャイニングについてもいまいちなのでTVドラマの方が原作に忠実かもしれません。

シャイニング≠ジャックニコルソン

そもそもシャイニングとは何か?それは主役、ジャックニコルソンではありません、彼の息子が感じることのできる善なる力、超能力のようなものを指します。日本語で言うと後光が指しているような感じ、とでも言うのでしょうか、何か光を放っているのだそうです、そう言う能力のある人は。

で、今作はあれからずーっと時間が経ってすっかり大人になった主人公は、その後シャイニングの力を隠しながら生きてきました。

しかし悪は滅んでおらず、密かに活動をしています。やがて、ひょんなことから知り合った少女を巻き込み、悪との対決になるわけですが、果たしてその戦いの最終舞台はあのホテルです。

バー、双子、浴槽から出てくるお化け、ロビーに溢れかえる血の海など強烈な映像は本作でも以前の映画のままに、いやそれ以上に鮮明に再現されています。

悪との戦いの結果

原作を読んだのがずいぶん前なので記憶が薄れているかもしれませんが、読後すごく感動したのを覚えています(泣くほどではなかったかもしれませんが)。

でもこの映画を見てもそうはならなかったんですよね、残念ながら。ユアンマグレガーは悪くない。演技も脚本も悪くない。でも若干演出が物足りなかったかな〜

まあ映画の尺の中にあの長編をまとめ込もうとしているので流石にちょっと無理があったかもしれません。全体の雰囲気は悪くないのですが。

わたし的には悪い奴らについて、もっとおどろおどろしさ、気味悪さ、などが表現されていて良かったかな〜ちょっと上品な感じがしました。

そして本作の映像化に関してはジプシーっぽさがあり、そう言う人たちへの偏見があるのではないか、とちょっと気になりました。何度も書くけどもう少し掘り下げてほしかったところです。

おすすめ度:★★★(原作は良かったけど映画に関してはシャイニングの続編、と言う割にはパンチが足りなかった〜)






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