でき太くん三澤のひとりごと その98
◇ インディアカはじめました
知り合いの方にさそわれるまま、私は先週から「インディアカ」をはじめました。
インディアカは、バトミントンの羽を少し大きくしたようなものにクッションがついており、それを手で打つスポーツです。
チーム制で、ルールはバレーボールに似ているように思います。
(私もはじめたばかりなので、あまりくわしくなくてすみません)
スタートは月曜日の19時。
みなさん仕事が終わってから体育館に集合します。
私が参加しているチームは、全員私よりも年上で、60代、70代の方が多いようです。
ルールはさほどむずかしいものではないので、基本的な技術を教わったら、私もチームに加わり、早速試合形式での練習となりました。
私以外にも数人、ほぼ初心者という方がいたようで、打ったサーブが相手チームのコートに入らなかったり、空振りしたりと、試合というよりは、インディアカというものに慣れることが目的の練習といってよいような内容でした。
ちょっと失敗したくらいのことは練習だと思って、気にしなくてもよい。
失敗した人を責めたりはしない、そういう雰囲気のある練習です。
そういう雰囲気のある練習であっても、失敗したことをえらく気にしている方がいました。
サーブを失敗すると、
「ごめんなさい、ごめんなさい、私どうしてこうなんだろう」
レシーブを失敗すると、
「あ、ごめんなさい、本当にごめんなさい。なんで私ってできないんだろう」
というように、自分のことをいつも責めている方がいました。
私はその方に、
「必ずできるようになるからだいじょうぶですよ!」
「今の当たらなかったけど、よいところまで見てましたよ。つぎはできますよ!」
「インディアカのクッションの部分をよく見ていれば必ずあたりますからだいじょうぶです!」
というように、その方がミスするたびに声かけをしていました。
すると、他のチームメイトの方もその方を励ましてくれるようになり、チーム自体がとってもよい雰囲気になってきました。
みんなの声かけでその方も少し気持ちが安定したのが、試合も後半くらいになってくると、サーブが入る確率が上がり、レシーブも少しずつ上手になってきました。
その様子を見て私が「やっぱりできましたね!その調子です!」と声かけをすると、その方もうれしそうにしていました。
試合後、一緒に戦ったチームメイトの方に、
「三澤さん、ポジティブですねー」
と、声をかけられました。
「ありがとうございます!」と受け答えをした瞬間、私がそうなれたのは、すべて自分がかかわってきた子どもたちのおかげだなという思いが心に浮かびました。
私にしてみれば、ポジティブとかネガティヴとか考える隙間もないほど自然に、仲間に対してそういう声かけをすることが普通になっていて、そして「できる!」ということを少しも疑わない自分がいるのです。
たくさんの子どもたちと接してきたことで、本当に自分は変わったなと感じました。
「超」がつくくらいひねくれて天邪鬼な子だった私が、ここまで変わるのですから、人生とはわからないものです。
そして、自分が学生時代ずっと「勉強ができない子」だったときに感じた辛さ、劣等感などもすべて、「できない人」が何を感じているのかを自分のことのように実感するために必要な経験だったのだと感じました。
来週も月曜日にインディアカがありますが、今度は「コソ練」してみんなを驚かせようかなとか考えています。